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第41話 「咆哮」 ページ43

『ハク、カナ。何か見えた?』

「皆無」

「あのジジイ、どこにいるかわからんヤツを探せつってもな」


外套のフードを被ったAが2人にそう問いかけるがカナとハクは目の上に手を翳しながらそう答えた。
4人の頭にムンドクの言葉が甦る。



ーーー《神官?》

《そう。古よりこの高華国の未来を見据えてきた、神官様が風の地のどこかにおられるという。姫様がこれからどうするべきか迷っておられるなら神官様のもとへ行きなされ。

きっと道を示して下さる》ーーー



「神官ねぇ…。昔から神官は王宮の神殿に住まい、国の政に大きくかかわっていたと聞くわ」

「ユホン様が神官を弾圧してからは城から出て、今は人里離れた場所にひっそりと暮らしているんだと」


カナとハクの言葉にAは遠くを見つめた。


―――私の行くべき道か…。今は生きるだけで精一杯だ……―――


「人里離れたーーーってんでここに来てみたんだが」

「まず人が住めそうにないわね」


そう言ったヨナにハクとカナが脱力したように岩壁に寄りかかった。


「まー姫さんたちが住んだら即、崖から転がり落ちるかもしれんが」

「何とか住めるでしょ」

「『えーい、うるさい。
だってこんな寒い山で……』」

「火の部族の支配する北はもっと痩せた土地だ」

「どこの干渉もない、こういう場所は案外住み良いかもしれないわね」


―――私はこの国の姫を名乗っていたのに、知っているのは緋龍城だけ。
「知らない」なんて愚かな響き―――


「「ところでお姫サマ」」


考えこんでいたAとヨナにハクとカナが声をかけた。
大刀と槍をぶんぶんと振り回している。


「この辺をしらみつぶしに探すとなると野宿になりますけど、どーします?」

「野宿?少しは慣れたわ」

「城の裏山と違ってここは冷えますよー」

『その時はハクにくるまって寝るから』


そう言うとブーンとハクは大刀を放り投げた。
それを見つめるヨナとカナの目は、可哀相に…という目をしている。
そんな2人を軽く睨みつけてハクはAに近づく。


「いーけど、いたずらしますよ?」

『いたずら?』

「いたずらってのは」


そう言って外套の結び目を引っ張ってぐいっとAを引き寄せた。
頬に両手を添えて岩に押し付けると、フードが取れてあらわになった首筋に顔を近づける。


「こーゆー事とか」


驚きに目を見開いていたAは自分たちをじーっと見るヨナとカナの視線にハッとしてハクを押し退けようと力を加えた。

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ムーミン一家 - 暁のヨナ、私も最近ファンになりました!面白いですよね〜ちなみに私はジェハ押しです。これからも頑張って下さい! (2018年7月21日 23時) (レス) id: 8c840e0186 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年7月7日 19時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - 待ってました!更新これからも頑張ってください♪ (2018年7月6日 18時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2018年7月6日 17時

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