第21話 ページ23
するとその光景を見ていたスウォンがニコリと笑みを浮かべながら口を開いた。
「今日は5人くっついて寝ましょー」
「来んな、病がうつる」
「あんたはもう病人でしょーが」
カナの言葉にAがクスクスと笑っていると、ヨナが小さく「姉様…」と声をかけた。
「姉様、ヨナの隣で寝てくれる？」
『…うん、いいよ』
Aがヨナとハクの間に寝転ぶのを見てカナもため息をつきながらスウォンの隣に寝転んだ。
3枚の布団に5人は大人だったらキツイだろうがまだ子供の体にはちょうどいい。
しかも風邪を引いているため、ハクとヨナとスウォンには常温のAとカナの体温は心地いい。
「ちょっと、言っておくけどあたしとA姫様に風邪移さないでね」
「どうでしょー」
「A姫さんはわかんねえが、カナは大丈夫だろ。馬鹿は風邪引かないって言うしな」
「ぶっ殺すわよ、ハク」
そんな3人のやりとりを聞いていたAとヨナは顔を見合わせてクスクスと笑った。
しばらくすると、Aの隣で眠そうにしていたヨナのお腹からぐううううと大きい音が聞こえた。
それに恥ずかしそうに顔を赤らめるヨナにスウォンが体を起こす。
「あ、ヨナ。お腹空きました？」
「なら、何か持って来させるわ」
そう言ってカナが近くにあったベルをチリンチリーンと鳴らす。
「でっかいぐぅだな」
Aの隣で寝転んでいたハクがそう言うとAはボカッとハクの頭を殴った。
それにハクが「いて」と声を上げる。
しばらくすると、ほかほかの湯気が出ている粥が出て来た。
それはヨナの大好きな鶏粥。
『どう？ヨナ』
「…びっくりするほど、まずい」
一口食べたヨナは顔を青ざめながらそう答えた。
「そうか、まずいか…」
急に聞こえてきたその声にAとヨナは顔を向けた。
「『父上!?』」
「それ、私が作ったんだよ」
ぽよんとした空気を纏いながらそう言うイルを見上げる。
「どうして父上が…」
「どうしても気になってヨナの様子を見に来たんだ。そしたらヨナが夜食を欲しがってると聞いて。今まで会いに行かなかったおわびに、ヨナの好きなものを作ろうと思ってね」
そう言ってイルは笑った。
するとヨナがその言葉を聞いてぱくぱくと粥を食べ始める。
「あれ？まずいんじゃないのかい？」
「すっごくまずい」
涙を流しながら微笑んでそう言うヨナを見て、Aとカナとハクとスウォンは顔を見合わせ微笑み合った。
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ムーミン一家 - 暁のヨナ、私も最近ファンになりました！面白いですよね〜ちなみに私はジェハ押しです。これからも頑張って下さい！ (2018年7月21日 23時) (
レス) id: 8c840e0186 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年7月7日 19時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - 待ってました！更新これからも頑張ってください♪ (2018年7月6日 18時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2018年7月6日 17時
