第5話 ページ7
「ねっ姉様にだって縁談くらいあるわ」
「えっ、誰と？」
内心焦りながらスウォンがそう聞くと。
「ハクとか!」
その言葉を聞いた途端、Aとハクは動きをピシリと止めた。
ヨナの縁談の話ならまだしも、ヨナとスウォンはAの縁談の話をしているのだ。
何故そんな話になったのかは知らないが、身に覚えのない話に2人はヨナとスウォンを見つめたまま固まってしまった。
背後で2人が固まったのを察したヨナは冷や汗を浮かべながら少し離れた所にいるカナに助けを求めるように視線を向けた。
視線を向けられたカナはため息をついて頭を抱えている。
―――ばか…っ。よりによって従者の名前挙げるなんて、バレバレの見栄をっ。だって仕方ないじゃない。姉様の周りで年の近い男なんてこいつしか知らないもの。だからお願い、いい加減動いて2人とも―――
『私…いつハクとの縁談の話が出たのかしら』
「さあ…俺も今初めて知りましたよ」
そんな会話が後ろから聞こえてヨナは口角を引き攣らせた。
さすがに苦しかったか…と思っていると、スウォンが悲しそうに笑いながら口を開いた。
「…それはいいんじゃないかな。おめでとうございます」
そう言ったスウォンの顔はヨナの目に焼き付いて離れなかった。
ーーーーー
ヨナside
スウォンの気持ちもハクの気持ちも私は知っている。
スウォンもハクも姉様のことが好きなことを…。
本当は私が、姉様と結ばれたいくらいだけど、同姓だから無理。私はハクとスウォン、どっちを応援すればいいいんだろう。スウォンは優しいし、素敵な人。ハクは意地悪だけど姉様のことを本当に大事にしているのを知っている。
カナはハクとの仲を応援しているけど、私はどっちを応援しよう。悩んでいる私は一応2人とも公平に手助けをしているけど、やっぱりハクは意地悪だから手助けする気が失せるわね。
スウォンが来た日、急いで行ったのは、一週間後の私達の誕生日の話をするためだった。スウォンが姉様に上げる贈り物に悩んでいたから色々と教えてあげていたんだけど。ハクにも姉様の贈り物の手助けをしたりしたから被ったりしないかしら…。
それだけ私が2人の手助けをするのは、どちらを応援すればいいか判らないというのもあるけど、第一には姉様には本当に好きな人と幸せになって欲しいから。
いつも迷惑をかけても、私に優しくしてくれる姉様に少しでも恩返しをしたくて。
姉様の相手は2人のどちらしかいないと私は思うの。
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ムーミン一家 - 暁のヨナ、私も最近ファンになりました！面白いですよね〜ちなみに私はジェハ押しです。これからも頑張って下さい！ (2018年7月21日 23時) (
レス) id: 8c840e0186 (このIDを非表示/違反報告)
鈴木美妃(プロフ) - ファンになりました。早く続きが読みたいです。これからも更新楽しみにしてます。頑張って下さい。応援します。 (2018年7月7日 19時) (レス) id: 6d5e66c80d (このIDを非表示/違反報告)
ルイナ(プロフ) - 待ってました！更新これからも頑張ってください♪ (2018年7月6日 18時) (レス) id: 29bcf3ece3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2018年7月6日 17時
