51話 ページ1
その姿に沢木は「な!?」と目を見開く。
愛梨は薄く開けた目を再度コナンに向けると、その陰に新一の面影が見えて弱々しく目を見開いた。
愛梨「し……」
真っ直ぐに銃を構える新一の姿。
愛梨「新一……？」
コナンの姿なのに、今ははっきりと新一に見える。
リボルバーのハンマーをチャキと下ろす。
蘭「コナンくん!」
蘭の声を聞いた愛梨が迷いない瞳でコナンを見つめた。
コナンは自分が狙った場所に照準を合わせて迷いなくトリガーを引いた。
そこからはまるでスローモーションのようだった。
銃口から弾が飛び出し、その弾が愛梨の足を掠め、そのまま立っていることが出来ずしゃがみ込む。
そして撃った反動で小さな体のコナンは後ろに倒れてしまった。
沢木「くそ!!おい、立てよ!!おい!!」
小さい愛梨の体なら抱きかかえることもできるのだが、今の沢木にはその考えはないらしい。
沢木の腕からずるずるとしゃがみ込む愛梨を必死に沢木が立たせようとするが全く動く気配のない愛梨を仕方なく手放す。
小五郎「とあァ〜〜〜ッ!!」
その隙を見逃さない小五郎はそのまま沢木の元まで走り出すと、それに気づいた沢木が「あ!?」と声を上げるが、小五郎はナイフを突き出す沢木の手首をつかみ、
小五郎「はあぁぁッ!!」
得意の一本背負いを決めた。
ドンッと地面に沢木を打ち付けると、小五郎は愛梨を見た。
小さい愛梨の体は傾いている地面に沿ってズルと滑り落ちていく。
小五郎「愛梨!!」
コナンと蘭が急いで愛梨に走り寄ってギリギリの所で腕を摑み、止めることが出来た。
蘭「よかった……!愛梨ちゃんッ!!」
涙を目にためながら愛梨の体を抱きしめる蘭を見ながらコナンは小さく笑みを浮かべた。
(危なかったな、A……)
先程の衝撃で気を失ってしまった愛梨の頭をコナンは優しく撫でた。
急いで愛梨の元へ駆けよる小五郎を見ながら白鳥は口を開く。
白鳥「そ、そうか!だからあの時毛利さんは撃ったんだ!!犯人を逮捕するためじゃなく、人質を助けるために」
目暮「ああ。足を撃たれた人質は、逃走する犯人にとって、ただの足手まといにしかならんからな」
(……お母さんを助けるために……これが真実だったのね)
愛梨を抱き上げる小五郎に蘭は抱き着いた。
蘭「お父さん!!」
小五郎「うおっ!」
こうして今回の事件は全て幕を閉じた。
そう誰もが思った。
ヘリポートに止められたヘリに愛梨を抱えた小五郎と蘭とコナンが向かうと同時に目暮は沢木の手首に手錠をかけた。
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ちゅん(プロフ) - 今更のメッセージですが、瞳の中の暗殺者の主人公が記憶を無くしてしまうバージョンも読んでみたいです。お時間ある時で構いませんのでご検討、よろしくお願いします(^^) (2022年4月30日 7時) (
レス) id: 1fdd2ab3eb (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - 誰か、あの、剱勇気伝説ヤイバしてるかた、小説書いてくださいかた。お願いが します (2020年8月10日 17時) (レス) id: bf7cef9bae (このIDを非表示/違反報告)
冷 - ゼロの執行人は中学の頃、特別支援学級で支援の先生がDVDを持ってきて、 それを支援教室に居た人達と見ました！ 安室透さん、かっこいいですよね！ (2019年5月10日 17時) (レス) id: 4b85232f08 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - コナン大好きです最高ですコナンと新一大好きです (2019年4月18日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
真央 - 結局を何を次に書くんですか？ (2018年6月1日 17時) (レス) id: e152c6e0ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2018年5月14日 18時
