6話 『キリト…くん?』 ページ8
貴方side
僕たちの体を、鮮やかなブルーの光の柱が包んだ。青い膜の向こうで、草原の風景がみるみる薄れていく。
シュンが言うにはこの現象は《
すると体を包む光が一際強く脈打ち、僕の視界を奪った。
青の輝きが薄れると同時に、風景が再び戻った。だがそこはもう、夕暮れの草原ではなかった。
広大な石畳。周囲を囲む街路樹と、瀟洒な中世風の街並み。そして正面遠くに、黒光りする巨大な宮殿。
間違いなく、ゲームのスタート地点である《はじまりの街》の中央広場だ。
僕は、隣でぽかんと口を開けている幼馴染みと顔を見合わせた。そして四人同時に、周囲にぎっしりと幾重にもひしめく人並を眺め回した。
サクラ「何…?どうなってるの?」
リュウ「おいおい何だよこれ」
シュン「わかんねぇ。何だよこれ」
その時、後ろから「シュン…か?」とシュンの名前を呼ぶ男の人の声が聞こえた。
揃って振り返るとそこには戦国時代の若武者のような凛々しく整った顔の男の人と、ファンタジーアニメの主人公とした容貌の男の人がいた。
黒髪の男の人がもう一度「シュン…?」と呟くと隣にいたシュンが嬉しそうに顔を緩める。
シュン「キリトじゃねぇか!!」
キリト「やっぱりシュンか」
嬉しそうに二人は顔を見合わせる。
その隣で僕とサクラとリュウは顔を見合わせた。
βテスターで知り合った人かな…?
僕たちが首を傾げているとシュンがそれに気づいてこっちを振り返った。
シュン「紹介するよ、キリト。俺の幼なじみのランカとサクラとリュウだ」
『よろしく』
サクラ「よろしくね」
リュウ「よろしくな」
僕たちがぺこりと頭を下げると向こうも「よろしく」と言って笑ってくれた。おぉ、意外にいい人かも…。
キリト「俺はキリト。こいつはクラインだ」
クライン「こ、こんにちわ!クラインです!独身で…」
その言葉が続く前にシュンとキリトさんの鉄拳がクラインさんの頭に落とされた。
リュウが横で爆笑している中、僕とサクラは顔を見合わせる。
サクラ「えっと…キリトとクライン…でいい?」
キリト「ああ」
クライン「全然いいです!」
続いて僕に向けられる視線。
『えっと…キリト…くん?』
キリト「あ、ああ」
首を傾げてそう言うとキリトくんの顔が一瞬で真っ赤になった。その隣でクラインも顔を真っ赤にして「か、かわ…」と呟いている。
ニヤニヤと笑う幼なじみたちを横目で睨みつけた。
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みさっと - アドバイスです。 もう少し書くのに間を開けてわどうですか? 内容は、凄く好きです! (2018年4月8日 17時) (レス) id: 0bc1c5e779 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2018年2月18日 1時