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第二十一幕 三話 ページ46

「リクオ様…ご処分を」


「うん」



頷いたリクオが懐からそれを取り出して広げると「無罪」と大きく書かれた紙をバッと皆に見せつける様に前に突き出したと共に声を張り上げた。



「おとがめなし!!」



リクオらしい行動にフッと軽く笑みを浮かべると一拍置いて「ハァ!?」と広間に声が響いた。「な、なんでじゃーー!?」「それほどのことをしといてーー!?」と騒ぎ出す妖怪たちはリクオに詰め寄る。



「総大将!?こりゃーちょっとおかしーのと違いますかい!?」


「姫様!!リクオ様は何もわかってねぇ!!若頭とか正気で言ってんですかい!?」



終いには私とおじいちゃんに詰め寄る始末。そして詰め寄られている私とおじいちゃんはと言うとーーー私は扇を持ちながらニコニコと笑みを浮かべているだけ、そしておじいちゃんは鼻をほじるだけ。



「いーーの!!ボクが決めたんだから!!ボクをきたえるためにやってくれたんだよ。ねーー牛鬼!!」



詰め寄る皆を抑えながらニコニコと牛鬼へと顔を向けるリクオに一ツ目がリクオを指差しながら詰め寄った。



「よくねーーよッ!」


「文句あるの!?」


「当たり前じゃッ!せめて解散させんのがスジってもんだろーーがぁ!!」



ギャアギャアと一ツ目を筆頭に騒ぎながら詰め寄る妖怪たちをリクオは笑顔で押し返す。


「その代わり牛鬼組の跡目候補で腹心の部下を本家あずかりにしてさらなる忠誠の証としたいってさ!ホント牛鬼はマジメだよ」


「甘すぎるわ!!」



笑みを浮かべて牛鬼を振り返るリクオに一ツ目が喝を入れる。



「そう……?だって、牛鬼組を解散させちゃったらその西側にいるっていう…妖怪たちへの防波堤がなくなっちゃうんじゃない?」


「う…ぐぅ…それはそうだが…」


「組を思うならそっちの方が問題だろ?それに牛鬼は約束してくれた。ボクがしっかりしてくれるなら今まで以上に働いてくれるってね!!」



バ〜ンと自分を指差しながら言い切ったリクオを見て、一ツ目はさらに詰め寄った。



「そこが一番ダメな問題なんじゃろーがぁ!!」


「お、おい一ツ目…」



咎めようとした妖怪をも一ツ目は「とめるんじゃねぇ」と振り切るとまた話し始める。



「こんな奴三代目にしておけるか!これじゃー組は弱くなる一方よ!愛国無罪か?……逆に忠誠心うすくなるわ!!」


「一ツ目……」


「なんだあ!?若いの!!おめーはこんなガキを支持するっちゅうんかい!?」



止めに入る鴆までをも振り切る一ツ目。

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さきっち(プロフ) - 美桜さん» いえいえ! (2019年11月27日 16時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - さきっちさん» 分かりました!ありがとうございます! (2019年11月27日 16時) (レス) id: bc13b73ee8 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - ごめんなさい……。私もここの場面は前に書いたものなのでどうやって出したのか覚えていなくて。いろんな読み方を入力してパソコンで出たのは覚えているんですが…。力になれなくてすみません! (2019年11月27日 16時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - でないです……。 (2019年11月27日 16時) (レス) id: bc13b73ee8 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 美桜さん» どれかを入れれば出るはずですけど……ダメでしたか?読み方はたくさんあるので… (2019年11月27日 16時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2017年11月1日 22時

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