第十五幕 四話 ページ18
鼠に星矢にガゴゼに蛇太夫。一気に襲い掛かられたリクオは私を片手に庇いながら敵対するが、両手が使えないため一気にカタをつけるには難しいらしい。
『リクオ、私を離した方が……』
「ダメだ。Aは今ケガしてるだろ。無茶すんなって言ったばっかじゃねえか」
『そんなこと言ったって…!』
反論しようとした私の腰を引き寄せてリクオはボソッと耳元で囁いた。
＿＿守るって約束しただろ。黙って守られてな。
その言葉にぶわっと顔が熱くなる。四年前に自分で言ったこと覚えてるんだ。
だが、そんな言葉を交わせるのも今だけ。私達の体はガゴゼ達によって埋もれて行った。その姿を見ていた牛鬼が「リクオォォー!!!」と声をあげる。
「自分を守ってくれる百鬼夜行がいなければ…そんなものか!!自分の大切な者まで守れぬというのか!!総大将は＿＿＿違った!!お前の継いだ血は、くさってしまったと言うのか!!」
ドゴオオッと煙が舞い上がった。
鼠がいなくなったおかげで使えるようになった夜桜で一気に周りの妖怪達を斬り捨てると私の後ろでリクオが懐から赤い盃を取り出した。
「牛鬼よ…ためしてんのか？オレを……みくびんじゃねーよ」
私の腰を抱き寄せたリクオは奥義、明鏡止水で全ての妖怪達を吹き飛ばした。
牛鬼が作り出した幻影たちが消えると、私とリクオは煙の中を歩き牛鬼の前へと進み出る。
「答えてやる、牛鬼」
ゴオオオと明鏡止水の酒が龍のように私とリクオの周りを駆け上る。祢々切丸を肩に担いだリクオの後ろで私はパサリと広げた扇を口許に添え目を細めながら牛鬼を見つめる。シャランッと飾り物が揺れた。
「オレの「意志」は変わらねぇ。血に目覚めた時からな」
ニヤリと微笑みながらリクオは牛鬼を見つめた。
「オレは三代目となり＿＿＿てめえら全員の上に立つ!!」
言い放ったリクオの背中を後ろから見つめて扇の下でゆるりと口角を持ち上げた。
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私は襖の近くで静かに目の前の光景を見つめる。
ギイィィィンッと二人の刀がぶつかり合った。刀を交えながら真正面から睨み合うリクオと牛鬼。
「まだだ……お前は…こんなものなのか!!」
「牛鬼……オレを殺して…その後どうするつもりだい」
キャリィィンと刃がすれ違う。
「お前を殺してオレも…死ぬのだ」
その言葉と共に二人の刀が擦れ合い、辺りに少量の血が飛び散った。刀を構えたままのリクオと牛鬼が背中合わせに立ち止まった。
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さきっち(プロフ) - 美桜さん» いえいえ！ (2019年11月27日 16時) (
レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - さきっちさん» 分かりました！ありがとうございます！ (2019年11月27日 16時) (レス) id: bc13b73ee8 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - ごめんなさい……。私もここの場面は前に書いたものなのでどうやって出したのか覚えていなくて。いろんな読み方を入力してパソコンで出たのは覚えているんですが…。力になれなくてすみません！ (2019年11月27日 16時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - でないです……。 (2019年11月27日 16時) (レス) id: bc13b73ee8 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 美桜さん» どれかを入れれば出るはずですけど……ダメでしたか？読み方はたくさんあるので… (2019年11月27日 16時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2017年11月1日 22時
