第十三幕 二話 ページ11
リクオはその刀を受け流すとその道理で横に駆け出した。男は跳ね除けられた刀を持ちながらフンと鼻を鳴らした。
「この牛頭丸の「爪」が“ふぬけ”にかわせるか!!」
男…牛頭丸はリクオの後ろにあった木をドシャァァァと横に斬り裂いた。リクオはそれを避けると後ろに飛び退いて牛頭丸の刀を受け止める。
私から少し離れた場所で繰り広げられる戦闘。
『………リクオ…？』
＿＿なんで…？リクオは今…昼の姿なのに…。
ジャッと地面の石を弾きながら距離を置く牛頭丸。ギッと歯を噛み締めると飛び上がって刀を振り上げた。
ーー
だがそれは横に構えた祢々切丸によって防がれた。だが牛頭丸は刀を交わらせたままサッと指を口許に持っていくとぶつぶつと何かを唱えた。
「!!」
ここからでは何をやっているかわからないが一瞬くらっとよろけたリクオを見て私は痛む横腹を抑えながら駆け出した。
『リクオ!!危ないッ』
私の声でハッと意識を取り戻したリクオ。だがそんな彼の前には背中から大きな爪を生やした牛頭丸がいた。その爪はあの森の中で見た爪と酷似していた。思わず爪を凝視してしまう。
それにしても背中から生やすとか少し気持ち悪いな。
そう心の中で思っているとその爪が牛頭丸と刀を交わらせたままのリクオに襲い掛かって彼を吹き飛ばした。ガシャッとメガネがその場に落ちると同時に私は『リクオっ…』と悲鳴に似たような声を上げた。
「牛鬼組は人をあやつり惑わしひきよせ殺す。「怵」の代紋」
少し離れた所で倒れ込んでいるリクオに爪を向けたまま牛頭丸は言葉を続ける。
「人間ふぜいに負けるはずが…ねーんだ…」
目を見開いた牛頭丸は「よぉーーー!!」と声を上げてリクオに迫った。祢々切丸を構えて立ち上がったリクオは正面から牛頭丸の刀を受け止める。両脇にあった爪がリクオの背後の木にバッと突き刺さるとそのまま牛頭丸はリクオと刃を交えたまま彼を木に押さえつけた。
木に押さえつけられたまま牛頭丸の刀を受け止めているリクオを見て牛頭丸はニヤッと笑うと、
「それで止めてるつもりかぁ!!!」
背後の爪を広げてリクオに襲い掛かった。
『な、爪が!!』
痛む横腹のせいで狐火はうまく使えないし桜も操れない。
「これで、最期だよ!!」
そんなもどかしい私の心を無視するかのように牛頭丸はそう叫ぶとリクオに向かって襲い掛かるが、それは窮地に終わった。
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さきっち(プロフ) - 美桜さん» いえいえ！ (2019年11月27日 16時) (
レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - さきっちさん» 分かりました！ありがとうございます！ (2019年11月27日 16時) (レス) id: bc13b73ee8 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - ごめんなさい……。私もここの場面は前に書いたものなのでどうやって出したのか覚えていなくて。いろんな読み方を入力してパソコンで出たのは覚えているんですが…。力になれなくてすみません！ (2019年11月27日 16時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
美桜(プロフ) - でないです……。 (2019年11月27日 16時) (レス) id: bc13b73ee8 (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - 美桜さん» どれかを入れれば出るはずですけど……ダメでしたか？読み方はたくさんあるので… (2019年11月27日 16時) (レス) id: f5cfe9f7a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2017年11月1日 22時
