28話 ページ28
確かにコナンが小さくなっていなければ、当然この事件に興味を持ってAと一緒について来たはずだ。
(って事は一はやっぱりオレ/新一の事か……)
視線を鋭くさせてコナンと愛梨は眉を顰めた。
目暮が前かがみになり目の前に座る奈々たちを見回して村上丈との関係を聞くとそれに一番に反応を示したのは奈々だった。
奈々「ある訳ないじゃない!そんな男!!」
フォード「ボクもありません……」
奈々の隣に座っていたフォードが両手を上げてそう言うと隣に座っていた仁科が「私はありますよ」と口を開いた。
皆の視線が仁科へと移る。
仁科「エッセイストになる前は、犯罪レポライターをやってましたからね……村上の事件を取り上げたことがあります」
すると宍戸が「オレもある」と口を開いた。
宍戸「前に『殺人犯の肖像』という写真集で、村上丈を撮影したんだ」
目暮「その時、何かトラブルは?」
宍戸「別になかったよ」
ふと愛梨が奈々を見ると彼女は何か考え込んだように口許に手を当てている。
愛梨が不思議そうに首を傾げていると目暮がそれに気づいて「奈々さん、何か?」と問いかけた。
奈々「その人、8日前に出所したんだよね?」
目暮「ええ」
奈々「じゃあ関係ないや」
皆が奈々に視線を向けていると奈々は「……え?ヤダ!みんなマジになっちゃって!もうこんな話やめようよ!」と話を打ち切った。
そして奈々は立ち上がってフォードの隣に座っている仁科を指差す。
奈々「それより、アンタだろ?『パリのレストラン』とかいうダサイ本書いたの!!アレに載ってたオススメの店、超マズかったよ!!あんた、ホントに味わかってんの!?」
奈々のその言葉に仁科はテーブルに手を置いて立ち上がると「わかってるに決まってるじゃないですか!!」と反論した。
奈々は「だったら証拠見せてよ!」というと包装紙に包まれた箱を取り出す。
奈々「私、旭さんへのお土産に持ってきたんだけど、これ、何ていうワインか当ててごらんよ!」
仁科「ブラインド・テイスティングですか?いいでしょう!」
包装紙をといてワインをグラスに注いで仁科へと渡す。
仁科はそのワインを飲むと、口の中でワインを味わって奈々を見上げて口を開いた。
仁科「この優雅なスミレの香り、ビロードの舌触りと喉ごし、かのフランス皇帝ナポレオンの愛したシャンベルタンですね!」
自信をもってそう言った仁科に奈々は「アッハッハ!」と声を上げて笑った。
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users1717(プロフ) - 次回作楽しみにしてます (2019年6月8日 0時) (レス) id: bf17222534 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - コナン大好きです最高ですコナンと新一大好きです (2019年4月18日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - どうなるあいりんちゃんコナン君続きが楽しみです (2018年5月12日 17時) (レス) id: cb293f2c0a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああどうするのあいりんちゃんが、コナン蘭おちゃん助けてだせるのかな、続きが楽しみです (2018年5月8日 8時) (レス) id: cb293f2c0a (このIDを非表示/違反報告)
虹(プロフ) - 続きが楽しみです!(*´ω`*) (2018年4月29日 23時) (レス) id: 86f93bcfe8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2017年12月23日 23時