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15話 ページ15

信号待ちの車の中、運転席の白鳥が後部席を振り返りそう言うが、愛梨はただたんに忘れていただけだと自分の記憶のなさに呆れて頭を抱えたのだった。
コナンがそんな愛梨を見て首を傾げるが彼女は(なんでこんな大事なこと忘れてたんだろう……)と考え込んでいる。
すると蘭が運転席のシートに手を置いて身を乗り出した。

蘭「でも、どうしてお父さん、撃ったんでしょう?」

白鳥「よほど自分の腕に自信があったんでしょうね。人質を避けて犯人だけを撃ち抜く自信が」

違うと愛梨は直感で思った。
何か……何かが違う。
そういう理由で英理を撃ったのではないと直感でそう思った愛梨は何かを考えるように顎に手を当てる。
何処か考えるように顔を俯かせた蘭と何かを考えている愛梨をコナンはじっと見つめた。





白鳥に探偵事務所まで送り届けてもらった後、蘭は暗い事務所の中で何かを考える様に窓から外の景色を眺めていた。
その時、電話が鳴り出して蘭はハッと意識を戻すと急いで手近にある電話をとった。

蘭「はい」

愛梨『やあ、蘭!久しぶり!!』

蘭「A!?」





公衆電話ボックスの中にはコナンと愛梨がいた。
コナンから蝶ネクタイ型変声機を借りた愛梨が蘭に電話をかけているのだ。

愛梨「大変なことになってるみたいだね!」

蘭『大変なんてもんじゃないよ!今、どこにいるの?すぐに帰って来て!!』

愛梨「ごめんね。こっちも事件続きでさ、しばらく帰れそうもないの」

蘭『……そう』

少ししおれた様な蘭の声に愛梨はフッと笑みをこぼした。

愛梨「シケた声出さないでよね!!まあ私達も事件の概要は博士や警部に聞いてるから、何かわかったらすぐにそっちに電話を……」

蘭『ねえ……Aと新一なら、撃つ?』

愛梨「……えっ?」

突然の蘭の質問に愛梨は思わず受話器を見る。
落ち込んだような蘭の声に(あぁ、さっきの話か…)と目を細めた。

蘭『私、わかったのよ。お母さんがお父さんの元から去ったワケが……』

そう言った蘭は先程白鳥から聞いた所轄署での出来事を話した。
あの時はAもいたのだから憶えているはずだと。

愛梨「あぁ、そんなこともあったねぇ」

蘭『いくら腕に自信があるからって……私、もうお父さんの事信じられない!Aと新一だったら絶対そんな事しないよね!!』

大事なAがもし人質にでもとられたりしたら新一は小五郎のように銃を撃つのだろうか。
そんな事は───。

愛梨「……さあね……。私にはわかんないかな」

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users1717(プロフ) - 次回作楽しみにしてます (2019年6月8日 0時) (レス) id: bf17222534 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - コナン大好きです最高ですコナンと新一大好きです (2019年4月18日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - どうなるあいりんちゃんコナン君続きが楽しみです (2018年5月12日 17時) (レス) id: cb293f2c0a (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - あああどうするのあいりんちゃんが、コナン蘭おちゃん助けてだせるのかな、続きが楽しみです (2018年5月8日 8時) (レス) id: cb293f2c0a (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 続きが楽しみです!(*´ω`*) (2018年4月29日 23時) (レス) id: 86f93bcfe8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2017年12月23日 23時

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