279話 勝利の女神 ページ47
ワアア…と会場が盛り上がる中、チームメイトに声をかけられている双子を忍は見つめる。
「…っ」
《残り時間1分きった！！
開城高校ついに追い抜かれました！！》
ーーまた…。
またオレは翔と輝に負けるのか…？
「…っ」
唇を噛み締めた忍はボールを持って、ドリブルしながら輝と翔の間を通り抜けた。
《おっと、開城高校あきらめない！！
すかさずボールを奪いゴール前に攻め込む！！》
「「忍！！」」
驚いた双子が声を上げるが、気にせず忍はゴールまで突っ切る。
頭に浮かぶのはちひろの笑顔。
ーーまだだ。
まだ、伝えていない言葉がたくさんある。
ゴール前まで来ると、忍はすばやい動きでディフェンスを交わす。
《ゴール前のディフェンスもかわした！！
残り時間はあとわずか、開城高校逆転をかけたラストシュート！！》
ゴール前まで来た忍は得意なコースからボールを構える。
それを見たちひろは無我夢中で声を上げた。
「…っ忍…っ、負けないで…！！」
ちひろの声が聞こえた忍は目を見開いた。
そしてその手からボールが弧を描いてゴールに向かっていく。
ピーー…とホイッスルの音が会場に響いた。
《勝敗をかけたボールが弧を描く！！
勝利の女神は一体どちらの学校に微笑むのか！？》
6人がそのボールをじっと見つめた。
Fin
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星花 Ruru(プロフ) - 一番最初から見てみたんですけどとても面白いです！！これからも頑張ってください！応援してます！！(っ*’ω`) (2017年3月29日 21時) (
レス) id: 68eb365810 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2017年3月26日 23時
