好きです鈴木くん!! ～もう一つの恋物語～ Six (ページ24)

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秘密の鈴木くん!!８ページ24

ーーA、首細い。
それにいい匂いがする。
シャンプーかな、石けんかな。
白い肌もピンク色で＿＿…。

かあ…と頬を染めた輝を見て、忍はニヤリと笑うと、

「隙ありッ」

バコーンと音を立てて卓球の球が輝の額に直撃した。

「ワハハ、よそ見してんじゃねーよ輝！！」

「ちょっと忍、わざとでしょ」

片足を卓球台にのせて高らかに笑う忍にちひろが怒鳴りつける。
倒れたままの輝に爽歌、翔、Aが急いで駆け寄った。

「おい、輝！」

「大丈夫ですか、鈴木くん！！」

『輝、大丈夫！？』

「う～ん……」

唸った輝は額を押さえながらむく…と静かに起き上がった。
爽歌が心配そうに「鈴木くん…？」と声をかける。
そばで見ていたAと翔は((なんかデジャブ……))と心の中で突っ込んだ。
そして二人の胸に嫌な予感がすぎる。
爽歌の心配する声を気にも留めず輝は頭を押さえながら口を開いた。

「卓球なんてくだらねぇことしてる場合じゃなかったな」

嫌な予感がして翔と爽歌は一歩輝から離れた。

「せっかく旅行に来てんだ。
もっといいコトしようぜ」

そう言いながら輝は自分の浴衣を肩下まで脱ぎ、Aの浴衣に手をかけた。

「なあ、A♡」

同時にするっとAの浴衣を脱がせた。
忍、ちひろ、爽歌、翔が目を細めて輝を見る中、八王子は「あれ、なんかまた様子が…」と一人つぶやいていた。
顔を真っ赤にしたAは輝を見つめながら、

『ひ、輝？……いいコトって…？』

「いいコトっていったら１つに決まってんだろ。
愛してるぜAーー！！」

『きゃああ！？//』

がばあっと覆いかぶさってきた輝に悲鳴を上げた。
そして八王子が「わあぁ」と声を上げて二人に走り寄る。

「今度は輝が変になったー！！みんな止めろー！！」

このあと超肉食男子化した鈴木くんが元に戻るまで一晩かかりました。

おまけの後日。
バスの中隣同時に座った輝とAは気まずそうに顔を赤くしていた。

「ごめん、オレ。
昨夜すごいことしたみたいで……」

『いや…。
でも、ちょっと強引な輝もステキかも……なんて』

ボソッと言ったAに輝は「えっ、なんか言ったか？」と聞き返すが、Aは人差し指を唇に当て意地悪に笑った。

『えへへ、ヒミツかな♡』

ーーきっと私、どんな輝でも大好きだよ♡

「なんだよ、教えろよ～♡」

顔を赤くしながらキャッキャッとはしゃぐ輝の声に忍はイラッとしながら、

(うぜぇ…)

心の中でつぶやいた。