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39話 ページ39

堂本ホールの上空に着いたコナンたちは、窓から見える光景にがく然とした。
すでに建物の外側の太い柱が十数本爆破されて崩れ落ち、黒煙がもうもうと立ち込めていた。
さらに数か所からは火が出ていて、数台の消防車が消火活動をしているのが見える。
その悲惨な光景に、佐藤が「ひどい……!」と思わず声をもらした。

高木「でも、真ん中のホールは爆破されていません!きっと中の人は無事ですよ!」

高木の言葉に、コナンと愛梨が小さく息をつく。

コナン「喜ぶのはまだ早いよ」

高木「え!?」

愛梨「外から入れそうな場所は全部ふさがっちゃってる。これじゃあ救出は無理だよ」

高木「そんな……!」

黒煙が吹き上がるホールを見下ろした佐藤が「それに」と眉をひそめる。

佐藤「次にどの柱が爆発するかわからないし……」

怜子「外側の柱は全部で23本よ。もしかしたら全部爆発させる気なのかも……」

怜子の言葉に、高木は「くそっ!」と奥歯をかみしめた。

高木「一体どうしたら……」

佐藤「屋上から入るしかないわね。どうですか?」

佐藤が操縦士を振り返る。

操縦士「今なら、まだ何とか……でも、きちんとしたヘリポートがあるわけじゃないから、屋上がヘリの重さに耐えられるかどうか……」

佐藤「わかりました。可能な限り低空まで降りてください。後は飛び降ります!」

佐藤の言葉に高木も強く同意すると、怜子が「私が案内するわ」と申し出た。

怜子「屋上から4階に出る通路が入り組んでるのよ。だから」

高木「いやぁ、しかしそれは……」

怜子「議論してる暇ないんじゃない!?ちょうど爆発が止まってる今のうちに早く!」

佐藤「……わかったわ」

佐藤が仕方なくうなずくと、ヘリコプターは堂本ホールの屋上へと下降を始めた。





黒煙が四方から立ち上って火の粉が舞う中、ホバリングしたヘリコプターがゆっくりと高度を下げ、屋上へ近づいていった。

高木「もっと低く!もっと!」

開け放たれたドアの前に立った高木が、屋上を見下ろしながら叫ぶ。

高木「もっと!もう少し!もう少しだ!」

操縦士「これ以上は無理だ!思った以上に気流が悪くて機体が安定しない!降りるなら早くしてくれ!」

左右に揺れるヘリコプターから佐藤が飛び降りると、高木は「さぁ、秋庭さん!」と手を差し伸べた。
佐藤もドアに近づく。
座席から立ち上がった怜子は、両手を広げて待ち構える佐藤に向かって飛び降りた。

高木「じゃあコナン君、愛梨ちゃん。君たちはこのままヘリで」

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AYANE(プロフ) - 質問なんですが?夢主ちゃんは、何歳ですか? (2021年4月22日 21時) (レス) id: 91263c781e (このIDを非表示/違反報告)
さきっち(プロフ) - Ms.分情 十雅さん» プレイリストに最初の話がありますからそこに設定が載っていますよ! (2019年5月27日 16時) (レス) id: 8c299fa2e0 (このIDを非表示/違反報告)
Ms.分情 十雅 - 私はコナン大好きです。凄く面白かったです! 夢主ちゃんの設定が分からないので教えて頂ければ幸いです。 (2019年5月27日 14時) (レス) id: 4167ffb2cd (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - コナン大好きです最高ですコナンと新一大好きです (2019年4月18日 15時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
茉歩(プロフ) - 初めの黄色い文字が見づらいかもしれないです。すいません!でも、とても面白いと思います!更新頑張ってください^ ^ (2017年6月24日 8時) (レス) id: 9fa3df96cc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2017年1月8日 0時

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