9話 ページ9
ガラスケースが乗せられた台座には液晶画面がついている。
小五郎「これ押したらどうなるんだろうな」
元太「押してみりゃいいじゃん」
横に立っていた元太がニカッと笑い、液晶画面に手を触れた。
するとテンキーが表示されたかと思うと、画面が赤く点滅して警告音が鳴った。
小五郎「お、おい!」
小五郎が驚いた瞬間、台座からパンチングボールがものすごい勢いで飛び出し、小五郎の顎を直撃した。
小五郎「うわああああ!」
小五郎の身体が宙に浮き、デッキの中央まで吹っ飛んでいく。
蘭「お父さん!?」
蘭が慌てて小五郎に駆け寄る。
次郎吉と中森は床に倒れた小五郎をチラリと見た。
次郎吉「こんな仕掛けはその装置にはなかったじゃろう?」
中森「……まぁな」
小五郎は「くそっ!」と首を横に振って立ち上がると、
小五郎「何てことしやがる!このクソガキ〜!!」
右手を振りかざしながら円台に駆け上がった。
すると左右の柱に取り付けられたセンサーが反応し、小五郎の身体に電流が走った。
小五郎「ギャーー!」
蘭「お父さん……」
小五郎が再び倒れ、蘭があきれた顔をする。
コナンと愛梨は左右の柱のセンサーを見つけた。
(なるほど、あのセンサーで……。にしても、引っかかりすぎだぜ/よ)
苦笑いする二人の横で、中森は「確かに、あんな仕掛けはついていなかったが……ヤツらがこうしたらどうする?」と次郎吉をガラスケースの前に立たせ、背後から拳銃を突きつける真似をした。
中森「こうして拳銃を突きつけられれば、あんたのその指で開けざるを得ないだろう」
次郎吉「まあ、彼奴らがそんな真似をするとは思えんが、その時は……」
次郎吉は右手の人差し指を画面に当てて、テンキーの四、七、#を押した。
すると中森が立っていた床が突然開き、
中森「ウワーッ!」
中森が落下した。
「中森警部!」
床はすぐに自動的に閉まり、驚いた部下たちが慌てて駆け寄る。
次郎吉は豪快に笑った。
次郎吉「ハッハッハ。そのときはこうするまでじゃ」
歩美「もしかして海まで落ちちゃったの!?」
歩美が心配そうに閉じた床を見つめると、
次郎吉「そんなわきゃあるまい」
次郎吉はテンキーの#を押した。
床が開き、二メートル下に中森が立っていた。
中森「クソーッ!何て仕掛けだ!」
次郎吉「これでもただのガラスケースかのぉ」
中森を見下ろしながら次郎吉が笑みを浮かべる。
コナンと愛梨は自分が立っている市松模様の床を見て、
148人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
セレーナ - 37話の下から二行目のセリフ小五郎じゃなくて次郎吉だと思うわ (2018年11月26日 20時) (レス) id: 40108fa981 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - ふたりともすごいねはたして犯人は捕まえるのかな次回どうなる楽しみです (2017年1月6日 22時) (レス) id: ebf61ebbdb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さきっち | 作成日時:2017年1月2日 1時