4話 ページ4
園子「次郎吉おじ様とキッドとブラックの対決をぜひ書かせて欲しいって、自分から売り込んできたのよ」
藤岡はズボンのポケットに両手を突っ込んだまま展望デッキに腰掛け、窓から下を眺めた。
園子が「他には……」とラウンジを見回すと、
「あの、すみません。毛利小五郎さんでいらっしゃいますね」
メガネをかけた小太りの男が小五郎に声をかけた。
男は名刺を渡し、
水川「初めまして。日売テレビディレクターの水川と申します。それから、レポーターの西谷かすみとカメラマンの石本順平です」
と後ろに立っていたスタッフを紹介した。
かすみ「よろしくお願いします」
小五郎「ああ、どうも……」
かすみと順平が一礼し、小五郎も会釈を返した。
水川「今回、鈴木氏とキッド、ブラックとの対決を、うちが独占中継することになりまして……」
小五郎「ああ。確か、夕方から特番を……」
小五郎が言うと、水川は「はい」とうなずいた。
水川「本当は、いつかの空中歩行のときのように、局をあげて放送したかったんですが、あいにく時期が悪くて……」
小五郎「時期?ああ、『赤いシャムネコ』か」
水川は申し訳なさそうに笑った。
水川「ええ……7日以内に次の行動を起こすと予告があってからは、局では緊急事態に備えています」
(確かに……予告どおりなら、今日がその期限だが……)
小五郎と水川の会話を聞いていたコナンと愛梨が眉をしかめると、次郎吉がルパンと四人の部下を連れてラウンジにやってきた。
次郎吉「ふん、おかげでワシの自伝映画用のヘリの飛行許可が降りんかったわ。全くいまいましいドラネコどもじゃ!のう、ルパン」
ルパンがワンと吠えて答える。
水川はかすみと順平を連れて次郎吉に歩み寄った。
水川「どうもどうも、鈴木相談役。本日はよろしくお願いします。それにしても素晴らしい飛行船ですなあ」
次郎吉「ふん。その素晴らしい船から中継するのにスタッフが三人とはのう」
次郎吉が不満げに水川たちを見る。
水川「あ、いや……例の事件で局が手一杯でして……」
水川が苦笑いすると、順平とかすみは事件の話をしだした。
順平「それにしても、犯人たちはあの細菌をどうするつもりなんすかね」
かすみ「そうそう。感染したらほとんど助からないって言うじゃない?」
順平「何か、飛沫感染でうつるらしいじゃないっすか」
かすみ「怖いわよね〜」
二人の会話を聞いていた元太が「冷やしタンタンメンでうつるのか?」と光彦に聞いた。
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セレーナ - 37話の下から二行目のセリフ小五郎じゃなくて次郎吉だと思うわ (2018年11月26日 20時) (レス) id: 40108fa981 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - ふたりともすごいねはたして犯人は捕まえるのかな次回どうなる楽しみです (2017年1月6日 22時) (レス) id: ebf61ebbdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2017年1月2日 1時