20話 ページ20
コナンたちが通路の陰に隠れていると、天井のハッチが開いて武装グループがガスシャフトのはしごを下りてきた。
武装グループは中段の通路まで下りてくると、リーダーらしき人物がリュックから何かを取り出した。
コナンと愛梨が犯人追跡メガネとピンをズームアップさせて、手元を見る。
取り出したのは、アンテナのついた10センチ×20センチほどのケースだった。
(あれは……爆弾か!?)
リーダーがケースを一つずつ渡すと部下四人は一斉に散りばり、二人がコナンたちのいる船首の方へ向かってきた。
愛梨「奥へ行って!」
歩美、元太、光彦は慌てて通路を走った。
二人も後に続く。
コナン「ガスシャフトの横のはしごに上るんだ!」
武装グループははしごに登ったコナンたちに気づかず、そのまま通路を走っていった。
コナンと愛梨は二人の姿が見えなくなったのを確認すると、犯人追跡メガネとピンで武装グループの動きを追った。
コナンと愛梨は中段通路に座り込み、険しい表情で腕を組んでこれからのことを考えていた。
歩美、光彦、元太も不安げな表情で二人を囲むように座っている。
光彦「コナン君、愛梨さん、どうしましょう?」
光彦がたずねると、突然、スピーカーから船内放送が流れた。
次郎吉『全乗務員に告ぐ。大至急、ダイニングに集まるように。繰り返す。全ての乗務員は大至急、ダイニングに集まるように』
次郎吉の緊迫した声に、コナンたちは立ち上がった。
しばらくその場で考え込んでいたコナンたちだが、愛梨の探偵バッジが音を鳴らした。
愛梨「私」
愛梨が応答すると向こうから灰原の声が聞こえてきた。
コナンも近寄り、耳を傾ける。
哀『飛行船がハイジャックされたわ』
愛梨「やっぱりね。ヤツらの要求は?」
愛梨がそういうと、探偵バッジの向こうから中森の声が聞こえた。
中森『要求を聞こう。金か?それとも服役中の仲間の釈放か?』
中森の言葉に、リーダーがフッと笑う。
リーダー『オレたちは鈴木財閥に恨みがあるんだ。特にこのジイさんにはな』
ぞう言って次郎吉に銃口を向ける。
次郎吉はクッ…と唇をかんだ。
次郎吉『……確かにワシは十数年前、警察に手を貸した。うぬらの組織をつぶすためにな。じゃから、人質はワシがなる。他の者は解放してくれ!』
リーダー『そういうわけにはいかねえな』
次郎吉『なぜじゃ!?』
リーダー『飛行船はこのまま大阪へ向かう』
リーダーはそう言うと回収した携帯電話の一つを取り、中森に放り投げた。
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セレーナ - 37話の下から二行目のセリフ小五郎じゃなくて次郎吉だと思うわ (2018年11月26日 20時) (レス) id: 40108fa981 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - ふたりともすごいねはたして犯人は捕まえるのかな次回どうなる楽しみです (2017年1月6日 22時) (レス) id: ebf61ebbdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2017年1月2日 1時