18話 ページ18
ポニーテールのウェイトレスの右手と左腕が赤くなっていることに気づいた。
「ほ、発疹が……!」
ウェイトレスの声に中森と次郎吉、浅野が駆け寄る。
中森「くそっ!彼女もか……!どこか2人を隔離できる場所は？」
次郎吉「それなら診察室の奥に病室がある。今回、医者は乗せとらんが、そこなら外から鍵がかけられる」
中森「よし、そこにしよう」
浅野「私が案内を」
浅野が申し出ると、中森は「うむ」とうなずいた。
中森の部下たちが藤岡とウェイトレスを運びだしていく。
中森「念のため、このダイニングも閉鎖した方がいいだろう」
次郎吉「それじゃあみんな、ラウンジの方へ移ってくれ!」
次郎吉が言うと一同は不安そうな顔で出入り口へ向かい、蘭は「お父さん、起きてよ」と酔っ払ってテーブルに突っ伏している小五郎の肩を揺さぶった。
一同の後ろを歩いてコナンと愛梨は立ち止まり、ばらまかれた細菌のことを考えた。
(一番の問題は、喫煙室に誰が細菌をばらまいたかだ。離陸前ならともかく、離陸後なら、その人物はこの船内にいることになる。その人物が『赤いシャムネコ』のメンバーであることは間違いない……)
哀「それにしても、あの子たちがここにいなくてよかったわね」
灰原に声をかけられた二人は、「ああ/うん」と顔を上げた。
三人の会話を聞いた阿笠博士が「そうじゃ」と足を止める。
阿笠「このことを子どもたちにも知らせておかんと」
愛梨「そうだね」
コナン「そうだな」
二人はそう言いかけて、ハッとした。
そういえばティータイムのとき、ポニーテールのウェイトレスが元太の前でくしゃみをして、元太の顔にしぶきがかかったのだ───!
(まずい……!)
二人は顔を見合わせて出入り口に向かって駆け出した。
その頃、船内を探索していた歩美、元太、光彦は、大きく膨らんで垂れ下がった左右の気嚢に挟まれた中断の通路を船首の方から歩いていた。
歩美「面白かったね〜!」
元太「今度はクジラの尻尾の方へ行ってみようぜ!」
歩美と元太が楽し気に話していると、光彦は「元太君」と得意げな顔をした。
光彦「クジラに尻尾はありません。尾びれです」
元太「そっか」
すると、船尾の方から「元太ーー!」と声がした。
前を見ると、コナンと愛梨がすごい勢いで走ってくる。
歩美「愛梨ちゃん!コナン君!」
光彦「あ、えっと、ここが立入禁止だってことは……」
光彦が慌てて言い訳をしようとすると、二人はまっしぐらに元太に駆け寄り、身体に触れた。
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セレーナ - 37話の下から二行目のセリフ小五郎じゃなくて次郎吉だと思うわ (2018年11月26日 20時) (
レス) id: 40108fa981 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - ふたりともすごいねはたして犯人は捕まえるのかな次回どうなる楽しみです (2017年1月6日 22時) (レス) id: ebf61ebbdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2017年1月2日 1時
