1話 ページ1
ネット上にアップされた『赤いシャムネコ』の犯行声明はあっという間に広がり、翌日のテレビでは国立東京微生物研究所の爆破事件がトップで取り上げられた。
『この菌に感染すると、まず体のどこかにかゆみを伴った赤い発疹が現れます。これが最初のサインです。そして数日間高熱が続き、全身が衰弱して死に至ります……』
平次「ホンマ、えらい事件が起きてしもたなあ」
自分の部屋で電話をかけていた服部平次は、テレビでニュース番組を見ながらそうつぶやいた。
『感染経路は主に飛沫感染で、特に小さいお子さんには感染しやすく、すぐに症状が出るのが特徴です』
平次「やて。どないする？ちっさいお子さんになってしもたコナン君と愛梨ちゃん？」
女性細菌学者の説明を聞いた平次は、電話相手のコナンと愛梨をからかった。
愛梨,コナン「ほっとけ」
平次と同じ番組を見ていた二人は不快げに眉をしかめた。
コナン「それより服部、オレらが引っ掛かるのは……」
平次『犯人グループが、何で実験室を爆破したかやろ？』
愛梨「うん……細菌を持ち去る目的なら、爆破までする必要はないはずだけど……」
愛梨はテーブルに置かれた新聞を見た。
爆破事件が新聞一面を飾っている。
平次『せやな。それにしても、『この赤いシャムネコ』ちゅう組織……知っとったか？』
コナン「いや。十数年前、財閥を標的にしたテロを繰り返してたってことくらいしか……」
平次『まあ、お互いその頃はまだガキやったからのぉ……ああ、すまんすまん、コナン君と愛梨ちゃんは今もガキやったのぉ。そんな体じゃあ愛しの彼女も守れんもんなぁ、コナン君』
コナン「……うっせえな」
愛梨「……しつこいよ、平次」
コナンが顔を赤くし、愛梨が苦々しく言うと、平次はハハッと笑いとばした。
平次『ところで工藤とA、おまえら、飛行船に乗るっちゅうてたなぁ。東京から大阪に飛んでくるやつ』
愛梨「うん。あのジイさんが性懲りもなく、またキッドとブラックに挑戦状をたたきつけたからねぇ」
愛梨はそう言いながらテーブルの上の新聞をめくった。
二面、三面は爆破事件の関連記事で埋められ、経済面には『世界最大の飛行船、完成』の見出しと飛行船の小さな写真が載っていた。
さらに、真ん中辺りの紙面には『怪盗キッドと怪盗ブラックに告ぐ!!』とバカでかい表題ではじまる挑戦状が見開きで掲載されていた。
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セレーナ - 37話の下から二行目のセリフ小五郎じゃなくて次郎吉だと思うわ (2018年11月26日 20時) (
レス) id: 40108fa981 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみん - ふたりともすごいねはたして犯人は捕まえるのかな次回どうなる楽しみです (2017年1月6日 22時) (レス) id: ebf61ebbdb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さきっち
| 作成日時：2017年1月2日 1時
