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9話 ページ9

展望室の柱の陰から狙撃された男性をじっと観察していたのは若い男ではなく、世良だったのだ。

愛梨「じゃあ、あの狙撃のこと知ってたの?」

世良「いや、まさか殺されるなんて……」

と世良が言いかけたとき、前方からパトカーのサイレンの音が聞こえてきた。
一般車両が脇に停車している中、複数のパトカーが猛スピードで犯人のバイクを追っている───!

世良「見えた!しっかりつかまって!!」

愛梨,コナン「うん!」

加速した世良のバイクはパトカーの後を追った。
交差点を通過するたびにパトカーが増えていき、六台のパトカーが連なって犯人のバイクを追いかけていく。
すると、犯人は再び拳銃を構え、走りながらパトカーに向けて発砲した。
次々とパトカーの車体に弾丸が命中し、ハンドルを切って急停車する。
弾が切れた犯人が背後を気にしつつ加速すると、着弾をまぬがれたパトカーもスピードを上げた。
やがて犯人は国道を左折し、隅田川に架かる橋を渡り始めた。
すると、橋は警察によって封鎖されていて、橋の先には数台のパトカーが待ち構えていた。
犯人のバイクの後ろには六台のパトカーが迫っている。
前方からはさみ込まれた犯人は正面をにらみつけると、フッ…と不適な笑みを浮かべた。
そして懐から手榴弾を取り出し、ピンを抜いて後ろに投げ捨てる。
先頭のパトカーが手榴弾の上を走った瞬間───ドオォォンンと大きな爆発音がした。
宙に舞い上がったパトカーが他のパトカーを巻き込みながら横転し、後続のパトカーが次々とクラッシュしていく。

世良「うわっ!」

パトカーを追っていた世良は慌てて急ブレーキをかけた。
大破したパトカーが炎上して、たちまち周囲は炎と煙に包まれていく。
世良とコナンと愛梨はその無残な光景を呆然と見つめた。
すると───橋いっぱいに広がった黒煙の中から、パトカーに乗り上げて大きくジャンプした犯人のバイクが飛び出してきた。

世良,愛梨,コナン「───!!」

世良のバイクの前で着地した犯人は、すれ違いざまに三人をチラリと見た。
フルフェイスのヘルメットが三人をあざ笑うかのようにキラリと光る。
コナンはとっさに振り返り、シール型発信機を犯人のバイクに向かって投げた。
タンデムシートに発信機をつけた犯人のバイクは悠々と橋を戻っていき、世良は悔しげににらみつけた。

世良「クソッ!追うよ、つかまって!」

愛梨「いや、これ以上刺激するのは危険だよ」

世良「え?」

世良が驚いてコナンと愛梨を見ると、

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わー(プロフ) - 受験頑張ってください!更新いつでも待ってます☆ (2016年10月23日 22時) (レス) id: 8cf7868275 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗アリス(プロフ) - 面白いです 更新頑張ってください。 (2016年9月2日 0時) (レス) id: b0830be5c7 (このIDを非表示/違反報告)
カリカリ梅(プロフ) - いつもみてるよ!更新頑張ってね! (2016年8月30日 15時) (レス) id: 67c7ff17b6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さきっち | 作成日時:2016年8月29日 21時

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