6話 ページ9
その華麗なリフティングに、歩美と光彦は驚いて立ち止まった。
歩美「ほわ〜、スゴーイ……」
光彦「サッカーの選手なんですか?」
新一「ああ、『元』だけどな」
ボールを蹴り上げた新一は頭でリフティングして、「ほらよ」と光彦の方へヘディングした。
胸元に正確にパスされたボールを光彦がキャッチする。
光彦「ありがとうございます!」
新一に礼を言った光彦はきびすを返して駆け出した。
歩美も「バイバーイ!」と手を振って走り出す。
歩美と光彦を見送った新一がAの手を引いて歩き出して、蘭も後を追った。
並んで歩く三人の横を、黒塗りの大型車が通り過ぎていく。
蘭「新一もサッカー部辞めてなかったら、今頃サムライブルーのメンバーになってたかもね。Aだってバスケ強かったのに、もったいない」
A「高二じゃまだ早いよ」
蘭は「そうなの?」と目を丸くした。
新一「それに、サッカーもバスケも探偵に必要な運動神経をつけるためにやってただけだし······ほら、ホームズだって剣術やってただろ?」
蘭「あれは小説でしょ〜?」
A「でも、世界中のみんなが知ってる名探偵よ!」
と突然こっちに向かれて、蘭は顔の近さに思わずドキッとした。
蘭「······それはそうだけど」
照れ隠しにそっぽを向くと、Aは何事もなかったように前に向き直り、新一と一緒にホームズの素晴らしさについて力説し始めた。
新一「彼はスゴイ!いつも冷静沈着、あふれる知性、教養!」
A「観察力と推理力は天下一品!おまけにバイオリンの腕はプロ並み!」
A,新一「小説家コナン・ドイルの生み出したシャーロック・ホームズは世界最高の名探偵だよ!!」
ホームズを思い描いているのか、二人は目を輝かせて空を見上げていた。
いつも冷静で大人びた態度を取るのに、ホームズのことになると子供みたいにはしゃいじゃうんだから。
どれだけ好きなのよ───蘭はAが夢中になるホームズに嫉妬してしまった。
小説のキャラクターに嫉妬しても仕方ないんだけど……。
そのとき、商店街の方から女性の悲鳴が聞こえた。
「誰かつかまえて!引ったくりよー!!」
新一とAと蘭は顔を見合わせてうなずくと、商店街へ駆け出した。
「誰かーー!!」
商店街の入り口でうずくまった女性が叫んだ。
女物のバッグを持った男が雑踏の中を走っていく。
「どけどけーー!!」
買い物客達は走ってくる男を次々とよけた。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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麻衣(プロフ) - 初めまして!素敵小説ですね!名探偵の復活?のを書いて欲しいです!少年探偵達を庇ってコナンが撃たれるやつを夢主に変えて書いて欲しいです! (2022年12月2日 15時) (レス) id: c49397d242 (このIDを非表示/違反報告)
もち - 初めまして。名探偵コナンの双子シリーズとても面白かったです。個人的に、新一と夢主の番外編など、興味があります!更新が大変なのは承知していますが時間があったら書いてください!それと、これからも頑張ってください! (2021年4月7日 16時) (レス) id: d00b6205b3 (このIDを非表示/違反報告)
美紀 - コナンの映画大好きで押しキャラが新一とコナンと安室さんと怪盗キッドと蘭ちゃんとかずはちゃんと哀ちゃんが大好きです更新大変だと思うけど頑張ってくださいね (2019年8月28日 10時) (レス) id: a31ea93868 (このIDを非表示/違反報告)
イヴ(プロフ) - 初めまして。名探偵コナンの双子シリーズ、面白くてファンになりました。突然ですが、世紀末の魔術師は書く予定ですか?名探偵コナンの劇場版シリーズは大好きですが、世紀末が一番大好きなんです。もし書く予定があるなら、嬉しいのですが? (2019年5月27日 23時) (レス) id: 08f1ffe732 (このIDを非表示/違反報告)
ルミー - 絵凄いうまいですね!あこがれます! (2017年9月28日 13時) (レス) id: 0e1938d8df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さきっち | 作成日時:2014年11月10日 22時