【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!?

47話 ページ50

突然自分の行動を言い当てられた阿笠博士は、ギョッと目を見開いた。
Aがすかさず阿笠博士の服を指差す。

A「博士の服ですよ、前の方は濡れた形跡があるけど、後ろはそれがない」

阿笠「!?」

阿笠博士は自分の背中を振り返った。
言われて見れば確かに、白衣の背中部分は濡れていない───。

新一「雨の中、走ってきた証拠ですよ…それに、ズボンに泥が跳ねてる」

阿笠「何っ!?」

新一に足元を指差された阿笠博士は、ズボンの裾を見た。
泥はズボンの裾だけでなく白衣の裏側にまで付いている。

A「この近辺で泥が跳ねる道路は、工事中の『コロンボ』の前だけ。おまけに色が独特な『コロンボ』の特性ミートソースがヒゲに付いてるしね」

阿笠博士は自分のヒゲを触ってみた。
指についたミートソースを見て「ああっ」と驚く。

阿笠「そ、それじゃあ、君たちは……」

信じられないという顔つきで見ると、新一とAはチッチッチッと人差し指を振った。

A,新一「初歩的なことだよ、阿笠君」

と得意げな笑みを浮かべてウインクする姿が高校生の新一とAとだぶって見えて、阿笠博士は目をこすった。
抜群の推理力、仕草、話し方まで───阿笠博士が知っている高校生の新一とAとそっくりだ。

阿笠「し、新一、A君……まさか、本当に新一とA君か!?」

新一「だーから、さっきから言ってんだろ？薬で小さくされたって!」

目の前にいる小さい男の子と女の子をまじまじと見つめた阿笠博士は「う〜ん」とアゴをポリポリとかいた。

阿笠「まだ信じられん……科学的にこんなことはあり得ないはずは……しかしさっきのは……」

独り言のようにブツブツとつぶやき、両手で自分の尻を寄せる阿笠博士にAと新一は顔を見合わせた。

A「とりあえず、新一の家に入れてくれる？」

Aが頼むと、阿笠博士は尻から手を離し、門扉の取っ手に手を掛けた。





ようやく自分の家に入ることができた新一は、階段を上がって二階にある自分の部屋のドアを開けた。
明かりをつけて濡れた服を脱ぎ捨てると、ウォークインクローゼットに向かった。
一番奥にあった段ボール箱から服を引っ張り出しながら、阿笠博士に体が小さくなってしまった経緯を話す。

阿笠「なにィ〜!?け、拳銃の密輸じゃと!?」

新一が渡したタオルで頭を拭いていた阿笠博士は、驚いてすっとんきょうな声をあげた。

新一「ああ……それをネタに、ゆすってるヤツ等を見ちまったんだよ」

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