【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!?

41話 ページ44

自分の服のはずなのに、なぜか異様にデカくなっている。
何で？
倒れている間に伸びちゃったの!?

不思議に思いながら新一の方を見ると、彼の服もダブダブだった。

「怖かったろう、ボウヤたち、でもオジさん達が来たから、もう安心だよ」

二人の警官は新一とAの両脇に手を入れると、軽々と持ち上げた。

(こ、この人たち、私達の体を軽々と……!)

たいして新一と背格好も変わらないはずなのに、私はまだしも新一までこんなに軽々と持ち上げるなんて───。

「オイ!ケガしてんだぞ!」

「あ……スマン、つい……」

同僚に注意されて警官が二人を抱きかかえると、少し離れたところにいた別の警官が腰の無線機を手に取った。

「え〜、観覧者の下で頭部を負傷した少年と少女を保護しました!今から医務室に運びます」

無線機を手にした警官が、二人をチラリと見る。

「え〜、年齢は6〜7歳……おそらく小学生だと思われます!」

(え……!?)

警官の言葉に、新一とAは耳を疑った。


(小学生って……誰/だ!?)





トロピカルランド内にある医務室に連れていかれた新一は、医師の手当を受けたあと、警官達に怪しい取り引き現場に遭遇したことを説明した。
しかし、新一がどれだけ詳細に話しても、警官達は真面目に取り合ってくれなかった。

「だから、さっきから言ってるでしょ!?オレたち、見ちゃったんですよ!拳銃密輸してるヤツと、それをネタにゆすってるヤツ!でも、もう一人の仲間に見つかって、後ろから頭をガーンと……」

警官達と一緒に話を聞きながらAの手当をしていた医師や看護師は、ニコニコと笑っている。
Aは手当をされながらジッと自分の手を見ていた。
そばにいた警官がひざに手をついて、新一を見下ろした。

「こら、ボウヤ。刑事ドラマの見過ぎだぞ」

「オレはボウヤじゃねぇ!高校二年生だ!!」

新一は怒ってピョンピョンと跳ねた。
すると、一同がドッと笑いだす。
まるで相手にされない新一は、言葉を失くした。

高校生探偵のオレがこんなに必死に説明しているのに、誰も本気にしないなんて───。

(おかしい……何か変だ……)

医師や警官達がやたらでかく見えるし、服もダブダブで、Aとの身長なんてこんなに近かったか……？

新一はジッと何かを考え込んでいるAに視線を向けた。
何重にも折り返した袖から出たAの手を見て、新一はギクリとした。

Aの手、あんなに小さかったか……？

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