【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!?

31話 ページ34

「迷宮入りの難事件を次々と解決してるっていう、日本警察の救世主!」
「ちょっと来て来て!工藤君よ、工藤君!」
「きゃぁっ!黒瀬さん、可愛い!」
「お手並み、拝見させてもらおうぜ!」

盛り上がる客達に、新一は「いやあ……」とにやけながら頭をかいた。

蘭「もぉ……」

A「ったく……」

さっきまでの緊張感はどこかへ吹き飛んで頬がゆるみっぱなしの新一に、蘭とAはあきれてしまった。





ミステリーコースターは封鎖され、入り口前で警官が客達に話を聞いた。
コースター乗り場では鑑識員が岸田の遺体やコースターの車体をくまなく調べた。
千葉は愛子達から事情を聞き、高木は岸田が座っていた座席をチェックしている。

目暮「……なるほど」

Aから事件の詳細を聞いた目暮は、あごに手を当てて小さくうなずいた。

目暮「確かにジェットコースターそのものには事故や故障の痕跡は全くないし、状況から見て自 殺の線も薄い……」

新一「ええ。ですから警部、これは明らかに殺人です」

新一はきっぱりと断言した。

目暮「だが、誰がどうやって殺したんだ……？」

目暮が漏らすと、Aは辺りを見回しつつ目暮に近づき、耳打ちした。

A「警部……」

目暮「ん？」

千葉に質問をされる愛子のそばで、ひとみと礼子がA達を見た。
ジンとウォッカもこそこそと目暮に何かを話しているAに目を向ける。
うむ、とうなずいた目暮は、出入り口に残っていた客達を振り返った。

目暮「コースターに同乗していた人はここに残ってもらいますが、他の方はお引き取りくださって結構です」

「えー、終わりかよー」

客達は不満を言いながら、警官に誘導されて乗り場から出て行った。
コースター乗り場がバリケードテープで封鎖されると、新一とAはメモに書いたコースターの座席図を床に置いた。
片膝を立てて座った目暮がメモを覗き込む。

目暮「このコースターは8人乗り…君達と蘭君はとりあえず除外して考えると、容疑者は5人」

A「警部、新一は元々コースターには乗ってませんよ」

目暮「そうなのかね？」

A「ええ。疲れたとか言って待ってましたから」

Aの言葉に目暮が新一に視線を向けると、コクリとうなずいた。
それに頷き返して話を続ける。

目暮「一列目に乗っていた被害者の友人Aと同じく友人B。被害者と同じ三列目に乗っていた、被害者の友人であり、恋人でもあるC。そして、被害者の後ろに乗っていた黒ずくめの男、DとE……」

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