【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!?

24話 ページ27

蘭「ピカールちゃんのショートケーキも食べようかなぁ。もちろん新一のおごりでね」

とメニューを見る蘭に、新一は眉をひそめた。

新一「大会が終わったからって、そんなに食べたら太るぞ」

蘭「その大会の途中で出ていった人たちは誰だっけ？」

蘭は口をとがらせた。
決勝戦の途中で抜け出したことを今も根に持っているのだ。

A「しょーがないでしょ、目暮警部に呼ばれたんだから」

蘭「決勝戦が終わってから向かってもよかったでしょ!いつもいつも事件事件って、そんなに事件が大事なの？」

A,新一「そりゃあ……」

と言いかけて、新一とAは口をつぐんだ。
ここで事件が大事なんて言ったら、ますます蘭は怒ってしまうだろう。
が、言わなくても蘭には二人の心が読めたようだ。

蘭「もぉ、知らない!」

蘭は頬を膨らませながら席から立ち上がり、店を出てしまった。

新一「おい、蘭!」
A「ちょっと、蘭!」

二人は慌てて追いかけ、むくれたまま歩く蘭の周りをウロチョロしながら必死でなだめた。

新一「なぁ、蘭!機嫌直せよ」

A「そうよ、大会を途中で抜け出したのは悪かったって、ね？」

しかし、二人がどれだけなだめても、蘭の機嫌は直らない。

(はぁ……どうしろっていうのよ、全く)

ため息をつくAの目に、トロッピーのぬいぐるみが売っている屋台が留まった。

A「蘭!」

Aはむくれた蘭と困惑している新一の手を引っ張って、屋台に向かった。

A「ほら、これ」

と、さっきは買えなかったトロッピーのぬいぐるみを取って渡す。

蘭「え……いいの!?」

A「うん」

トロッピーのぬいぐるみをプレゼントすることで、蘭の笑顔が戻った。
マスコットとぬいぐるみの両方を買わされて持っていた小遣いが少なくなってしまい、こんなことなら初めからぬいぐるみの方を買えばよかった…と後悔したが、蘭の喜ぶ顔を見ていたら、まぁいっかと思えた。
Aは蘭の機嫌が戻り安堵の息をついた新一と顔を見合わせて笑みを浮かべた。





蘭「ねぇ、写真撮ろうよ!」

すっかり機嫌が良くなった蘭は、通りがかりのカップルに「すみません」と声をかけた。

蘭「シャッター押してもらえませんか？」

カップルの男性にデジカメを渡すと、新一とAの手を引っ張った。

新一「え〜、オレはいいよ」

A「私も〜」

蘭「いいじゃん、記念に一枚。ほら、笑って」

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