【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!?

21話 ページ24

新一は目に留まらぬ速さの突き蹴りをヒョイヒョイとかわし、バックステップして後ろに下がっていく。

新一「あれ？何のこと？」

飄々とかわされた蘭は、〜〜〜ッ!と頬を膨らませた。

蘭「もぉいいわよ!Aは!?」

いきなり顔を向けられたAはビクッと肩を震わせるが、冷や汗をかきながらも首をコクコクと縦に振った。
蘭のあの足技の餌食になるのは御免だ。

A「お、覚えてるって…!確かに約束してたよね!!」

蘭「やっぱりAは優しいわね!新一なんかほっといてAと二人でトロピカルランド行こーっと!新一はファンレターの女の子とでも遊んでれば？わたしはAと“楽しんで”くるから!!」

新一「冗談だよ、冗談!怒るなよ」

これ以上巻き込まれないように歩き出すAの腕にしがみつきながらそう言う蘭を新一は慌てて追いかけた。
そしてAの隣に並ぶ。

新一「ちゃんと覚えてるって、明日の10時、トロピカルランド!」

(忘れるわけねーだろ。Aが楽しみにしてたんだから)

心の中でつぶやきながらなだめると、蘭は訝しそうに新一を見た。

蘭「全部新一のおごりっていうのも、忘れないでね!」

新一「ゲッ……そういやそうだった!───おい、ちょっと待てよA!蘭!」

A「ほら、置いてくよ新一」

再び歩き出す二人を追う新一を振り返りながら、Aは嬉しそうに自身の腕にしがみつく蘭を見た。

そんなに私達と行くのが楽しみなんだ──。

Aは照れ隠しに軽く蘭の額にデコピンをした。





翌日は朝から快晴で、オープンしたばかりのトロピカルランドは大勢の客であふれていた。
様々なアトラクションが散りばめられた広大な敷地の中央にはシンボルのトロピカル城が建てられ、その展望室からは園内を一望できる。
蘭は展望室に設置された望遠鏡を覗いていた。
すると、ふいに頬に冷たいものが当たり、ビクッと反応して振り返る。

A「ほら、のど乾いたでしょ？」

Aはいたずらっぽく笑って、缶コーラを差し出した。

蘭「あ、ありがと……」

その笑顔に思わずドキドキした蘭は、赤くなった頬に手を当てながら缶コーラを受け取った。
缶のプルトップを開けてコーラを口にすると、窓の外を振り返った。
雲ひとつない青空が広がっている。
新しくできた遊園地でAと(新一がいるけども)デートができるなんて嬉しい。
この前の水族館は途中でダメになっちゃったけど、今日は最後まで思いきり遊べますように───と心の中で祈った。

22話→←20話

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す