【名探偵コナン】双子は美少女で名探偵と怪盗!?

16話 ページ19

瀬羽「いいかげんにしてほしいですなぁ」

車椅子に座った瀬羽は、暖炉の前に立つ警視庁捜査一課の目暮十三警部と高木渉巡査部長をジロリと見た。

瀬羽「あなた方の実りのない捜査に付き合っている暇はないんだ」

目暮「まぁ、そう言わずに……」

目暮は両手を前に出してなだめるように言うと、瀬羽の背後に立つ瀬羽夫人や息子、メイド、そして招待客らを見回した。

目暮「今回の事件の犯人は、あなた方の中にいることは間違いないんですから……」

瀬羽「だったら、その犯人とやらをさっさと捜し出して───」

新一「もうわかってますよ」

その声に驚いて瀬羽がドアの方を見ると、高校生らしき少年少女がゆっくりと室内に入ってきた。

新一「犯人が誰なのかはね」

はっきりと言い切る新一とその隣に並ぶAに、目暮はホッとしたような笑みを浮かべた。

目暮「おぉ、工藤君!黒瀬君!待っておったぞ」

A「すいません、遅くなりました」

そう言って目暮に歩み寄る二人に、瀬羽は露骨に不快な表情を見せた。

瀬羽「何なんだね、その二人は!?ずいぶんと若いようだが───」

A「お忘れですか？先日、鈴木邸でお会いしましたが」

瀬羽「鈴木邸で……？」

振り向いた二人の顔を見た瀬羽は、鈴木邸を訪れたときのことを思い出した。
そういえばあのとき、鈴木史郎の娘が友人を連れていて、

ー何を隠そう、二人は数々の難事件を共に解決している高校生探偵なのよ!ー

とその場にいた男子高校生と女子高校生を紹介していた───。

瀬羽「……高校生探偵、か……」

瀬羽が鋭い目つきを向けると、二人はゆっくりと瀬羽に近づいてきた。

新一「米花銀行頭取、山崎氏がこの屋敷の三階にあるゲストルームで殺害されたのは、ちょうどここでパーティが開かれていた最中でした」

瀬羽の前で立ち止まった二人は、事件の状況をおさらいするように話し出した。

A「死因はナイフによる刺殺。部屋のドアには鍵が掛けられており、その鍵は山崎氏のポケットに入っていました。唯一開いていたのは、中庭に面したベランダの窓だけ……つまり、犯人はベランダの窓から侵入し、休んでいた山崎氏を殺害、再びベランダの窓から逃走したんです」

二人の説明を聞いて、瀬羽の息子が「でも」と身を乗り出した。

息子「窓の下には足跡はなかったんだろ？」

メイド「それに、ゲストルームの周りの部屋はきちんと鍵が掛かっていました!」

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