143色 ページ22
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高校1年の、夏。
体育祭が終わったあと、すぐの事だった。初めての体育祭はギリギリの勝負で取った1位で。
優勝を勝ち取った喜びよりも自分の出来の悪さに唇を噛んだ、体育祭後の初登校日。
俺に一体何が足りなかったのか、考えれば考えるだけ出てきて頭を痛めたある日、当時の担任からのアドバイスは
“「3年に、良い奴がいる。お前に足りないものを補ってくれるだろう」”
だった。
先生自身はあてにならない人だった。ヒーローとしての実力を認められ教師という立場で学校に招かれたらしいが、本人にはそのやる気が無かったのだ。
俺は先生に1つ頭を下げて、すぐに3年生の教室へ向かった。
『失礼します、1年の色川っつーモンなんすけど……
相澤先輩っていらっしゃいます？』
3年の教室は、ざわざわしていた。帰りのホームルームが終わったばかりだからかもしれない。
ドアの近くに居た名前も知らない先輩が俺に気付いてくれた。
俺の顔を見て少し驚いた様な顔をしたその先輩は、俺が求めている先輩の名前とは違う名前を、窓際に向かって呼んだ。
「山田ー!! 相澤に後輩が用だってよー!!」
「アァん？？消太に後輩がァ？？」
「なんかの間違いじゃねーの？」と言いながらこちらにやってきたのは、金色の髪を逆立てたサングラスの先輩だった。
“山田サン”というらしいその人は特徴的なサングラスを軽く下げ、俺を品定めするように見つめた。
深い緑色の瞳が、怪しげにギラついた。
かと思うと
「アァ!!!?お前!! 1年の色川じゃねーカ!!!?」
目を見開いて俺の肩を揺さぶりだした。
俺、最初にそう名乗った筈なんだがな……
肩に掛けられた手をゆっくり剥がしながら苦笑を浮かべる。見た目の割りに愉快な先輩らしい。
「おい、ひざし」
「お、」
『!!』
のっそりと、窓際からコチラにやってきたのは山田サンより少し背の低い、黒髪の先輩だった。
高校生にしては低い声。背が山田サンより低く見えるのは彼が猫背だからか。
「ウォォォイ………
いつの間にこんな大物と知り合ったんだよ」
「消太ァ？」
首を傾げた山田サンに答えることなく、黒髪の先輩が俺をじっと見つめる。
その瞳は「何のようだ？」と問いかけているように俺には見えた。
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ラッキーカラー
あずきいろ
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琥珀 - ごめんなさい！Rの方が表示されないのですがボードなどにリンクを貼っていただくことは可能でしょうか？凄く気になって仕方ないのですが表示されなくて困っています…お願いします (2021年10月29日 5時) (
レス) id: 87cefe627d (このIDを非表示/違反報告)
ばななじゅーす(プロフ) - 最後の相澤先輩の「理性で ｰ 。」っていう言葉でやられまくりましたね、。追い打ちをかけるように色川くんの『大丈夫。ｰ 』っていう所で完全に色川くんに堕ちました（ も、ほんと好みの作品過ぎて終わってしまうのが、ね。（ 番外編待ってますね！！！ (2019年2月23日 22時) (レス) id: cd1bf2aaef (このIDを非表示/違反報告)
脊威(プロフ) - 完結おめでとうございます！ハラハラドキドキしながら最後までじっくり読ませて頂きました(* ´ ▽ ` *)お疲れ様でした！ (2019年2月23日 21時) (レス) id: f945d58f3d (このIDを非表示/違反報告)
ばななじゅーす(プロフ) - 初コメ失礼します！！！もぉ、やばいやばいやばいやばいいぃ（語彙力 めっっっっちゃキュンキュンっす、、！！！相澤先輩カッコよすぎる、、色川くんかわぃぃぃぃい（（語彙力 更新楽しみにまってます！！！ (2019年2月23日 10時) (レス) id: cd1bf2aaef (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - おおおおあああ！！！ついに.........ついにですね！！！ありがとうございます(？) (2019年2月21日 10時) (レス) id: 885c6ec8a7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：戴天の白 | 作成日時：2018年9月15日 19時
