君が壊れるその前に。【赤羽業】

月の時間 ページ43

「隣、座るよ？」









ベランダにある椅子に私は座っていた。その隣にカルマが座ってきたのだ。









少しの間沈黙が続く。2人揃って、夜空を見上げてる。









その沈黙を破ったのはカルマだった。









「話、なんだけどさ。あの時はゴメン、嫌いとか言っちゃって。俺、Aのこと全然嫌いじゃない」









『私も嫌いじゃないよ。私はね、カルマのこと……』









続きの言葉を言おうとすると、カルマに口に手を当てられた。









「待って、それは俺に言わせて」









そう言って私と目を合わせ、手を離した。









「今夜は月が綺麗だね。……好きだよ、A。俺と付き合ってください」









『……ッはい!!喜んで………!!』









「んじゃあさ、目、瞑って」









私は言われるがままに目を閉じた。









『んっ……』









月の下、私達はキスをした。

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