ep5.康二/辰哉side ページ26
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涼太と翔太がBrillerへ入居して、
1年半くらい経ち、
涼太のお店も無事開業し、翔太もホールスタッフとして人前で働きだした頃。
俺は康二と出逢った。
今ではBriller1位2位を大介と争う、元気印の康二だが、俺たちと出会った頃の彼の姿は、
今とは似ても似つかなかった。
｢散歩してくるけど誰か一緒に来る？｣
照｢じじぃかよ｣
｢んな！じじぃは浜辺を散歩なんておしゃんてぃなことしません〜｣
涼｢じゃあついでに買い出ししてきてよ｣
｢あ、了解す｣←
阿｢結局誰も行かないとゆー笑｣
｢ね、誰か行こうよ?!
翔太！行こ！｣
翔｢めんどくさいからやだ。
辰哉寂しく1人で歩いてきな｣
｢もーー。わかったよ一人で行きますよ｣
みんなにいじられながら家を出て、
石階段で浜辺に降りる。
海風に吹かれて、気持ちいなぁなんてしみじみしながら夕日海岸の浜辺を歩き出して数分。
オレンジ色に染まった景色の中に1人、高校生くらいの細身な男の人を目にとらえた。
彼は海に向かってゆっくり歩き、服を着たまま、入水した。
さすがに嫌な予感がし、咄嗟に
『助けなきゃ』
と思った俺は走り、彼の腕を掴んだ。
｢なに、やってるんですか｣
康｢ｯ、はなして、ください…｣
｢離しません。
あなたが誰なのかも何があったのかも、俺は何も知らない。だけど、何があろうと命を捨てようとするのは絶対にだめだよ｣
康｢ｯｸﾞｽﾞ…もう、限界なんです…死なせて、ください、！ｸﾞｽｯ｣
｢、だけど…泣いてるってことは、心の中で生きたいって思ってるんじゃないの…？｣
康｢ｯ、そりゃ！俺だって生きたいんや……でもっ今は、生きてるんが、辛いｯ…ｸﾞｽｯ
……たすけて、ください｣
｢もちろん。とりあえず、
俺の家においでよ｣
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作者名：莉 | 作成日時：2020年4月11日 9時
