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部署内を見ると、ヘッドホンやイヤホンをつけてPCに向かう人
電話しながら文句を言ってる人や床で寝てる人なんかがいてちょっとしたカオス空間。
普段在宅なのに、なぜかある自分のデスクに座り、PCを立ち上げる。
１「おはよ。何、今日出社なんだ」
「おーおはよ。そう、バグ修正したとこの動作確認しにきた。」
１「アーケードだっけ？さすがに家じゃできねーもんな」
「それな。できる事なら家に置きてーよ。そっちは？」
１「アプデ。もうさ、アプデの頻度高すぎ・・・」
隣の席の同僚は、いつもと変わらない様子だった。
１「あ、そうだ。あのさ・・・あんま気にすんなよ？」
「なーにがだよ」
１「んー？周り。言いたい奴には言わせとけ。」
「気になんないの？」
１「人の恋愛事情だしなぁ〜。リア充めとは思うけど。」
「・・・なんだよ、それ・・・」
１「嫁？旦那？どっちでもいいけど、かなりのイケメンなんだろ？」
「旦那な。んーどうなんだろ？でも、背が高くてガタイいいな。」
１「惚気んでいいわ。画像ねぇの？」
「あっても見せねぇよ」
１「なぁんでだよ(笑)減るもんじゃねぇだろ」
「減るかもしれねーじゃん」
んなもん、照れ臭くて見せないし。
とは言いつつ、普段と変わらない同僚に胸が熱くなった。
何となくあったかい気持ちのまま仕事を終えて康二の迎えに行った。
「お世話様です〜」
先「あ、康二くんママおかえりなさぁい！・・・スーツ珍しいですね。」
「そうなんすよ、今日会社行ったんで」
先「こうしてみると、やっぱりイケメンさんですよねぇ・・・」
「やだなぁ〜そんな本当のことを〜」
なんて、世間話をしてるとお支度が終わった康二がやってきた。
康「ふっかさぁぁぁぁん！！！」
「おー康二ー！帰ろう」
康「あれーふっかさん！きょうかっこええなぁ〜」
「いつもかっこいいだろ？」
康「ううん。ちゃうねん。いつもは、かわいいねん」
うわうわうわ・・・・出たよ、康二の人たらし・・・
でも、そう言われて嬉しくない奴なんていないよなぁ。
園を出て、手を繋いで帰る。
園バスも照のお迎えもないから、今日は家まで歩いて帰ろうな。
そんな時間もものすごく幸せで大切なものだった。
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作者名：桜那妃 | 作成日時：2023年8月10日 21時
