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〜hikaru side〜
日曜の昼下がり、リビングにレールを敷き詰めその上で列車を走らせて
楽しそうに遊んでいるのは、うちの愛息「康二」
その姿をソファーにすわり愛おしそうに見つめるのは、俺の最愛の奥さん「辰哉」。
何てことのない時間。だけど、この時間が何よりも幸せで、誰よりも愛おしい。
「はい。ふっか」
ふっかにコーヒーを渡す。
深「ありがと。照のは？」
「ん？俺はミルクティー」
深「ココアじゃないんだ」
「そ。何となくミルクティーの気分」
隣に座り、顔を見合わせ笑い合う。ちょっと萌え袖の両手でコーヒーカップを持ち
フーフーと息を吹きかけ冷ます仕草は、その辺のどんな人より可愛らしい。
深「あちっ！！」
猫舌のふっかは、なかなかコーヒーが飲めない。いつもぬるめにしようか？
と聞いても、熱いのでいいと言い張る。
気がつくと、うちの天使が敷き詰めたレールの真ん中で眠っていた。
ふっかがそっとブランケットをかける。
「ふっか」
そう呼ぶと「ん？」と首をかしげる。俺の隣をポンポンと叩くと
「なぁによ」と言いつつ嬉しそうに隣に戻ってくる。
そっと腰に腕を回すと、コテンと俺の肩に頭を預ける。
「なぁ、辰哉。」
深「んー？なぁにぃ？」
「キスしてもいい？」
深「どうしたの？いつも聞かないのに」
「んー気分？」
深「んふふ。変な照」
そう言ってキス待ち顔をしてくるから、髪にキスを落とす。
深「えー」
不満げに唇を尖らすから、おでこ、目、鼻、頬と順番に唇を這わせていく。
深「もー照・・・くすぐったいよ」
「そう？」
最後にそっと唇に触れれば、顔を真っ赤にして照れてる。
深「ねぇ、照・・・？」
「何？ふっか」
深「幸せだねぇ・・・」
「そうだね。幸せだね」
康二の寝息が一定のリズムを刻んでいて、気づけば2人して夢の中・・・
こんな何てことない休日もたまにはいいね。
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作者名：桜那妃 | 作成日時：2023年8月10日 21時
