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両親に照を認めてもらえた。康二を受け入れてもらえた。
それが嬉しくて・・・。
照がいける口と知った親父は昼間から呑み始め、妹は康二に夢中だ。
俺は、母親と一緒に台所に立っていた。
母「辰哉、康二くん好き嫌いある？あ、あとアレルギー」
「いや、好き嫌いもアレルギーも大丈夫かな。・・・・いや、なによ」
母「ふ〜ん。意外とちゃんと母親やってんのね。
・・・・母親でいいのよね？」
「意外とってなんなのよ(笑)そうだね、その認識で間違いないよ」
母「だけど、辰哉とこうやって台所に立つとは思わなかったわ。
それに孫なんて諦めてたのに、あーんな可愛い孫まで。
・・・辰哉、お母さんね？あなたが出て言った後、いろいろ勉強したの。
最初は、治そうって思ってね？病気みたいに治るんじゃないか？って・・
次は育て方が悪かったんじゃないか？って思ったわ。
テレビに出てるニューハーフの人たちと、同じになっちゃったのかと思ったの。
見た目も女の子になっちゃったのかしらって・・・・」
「うん。そう言う人もいるよね。でも俺は、女の子になりたいわけじゃなくて
このままの姿で男性が恋愛対象だったんだよ・・・。」
母「・・・岩本さんも同じなの？」
「いや、照はもともと異性愛者。男性として女性が恋愛対象ね。
だけど、俺が惚れちゃってさ〜口説いて口説いて口説き落とした。
口説き落とすまで1年かかっちゃったけどね。」
母「・・・・あんたってメンクイだったのね。岩本さ・・・照くん。
めっちゃくちゃイケメンだもんねぇ〜いいなぁ〜」
「照は俺のだからね。絶対ダメだから！やんないよ！」
母「あんた・・・母親にヤキモチ焼いてどうすんの？」
まさか、母親とこんな風に話せると思ってなかった。
母「人が人を好きになるのに、性別なんて関係ないのねぇ〜」
「母さん・・・ありがとう」
母「イケメンの息子が増えて嬉しいわぁ〜〜！！」
そうやって茶化した母親の目にも涙が浮かんでいた。
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作者名：桜那妃 | 作成日時：2023年8月10日 21時
