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第十戦:其の決着は呆気無く 千歌 ページ47

「手加減はなし。さあ愚民共、刮目せよ!これが最低最悪の悪魔―――ディアボロ・エックスバレットだッ!」

冷ややかで殺意すら感じる紫紺の瞳が妖しく光る。ディアボロは向かってきた天の鎖をなんでもないように弾き、何か言葉を紡ぎ出した。

「逾槭?豁サ繧薙□縲∵?縲?′谿コ縺励◆縺ョ縺?」

きっとそれは、言語ですらなかった。けれども、ノイズとも断じきれなかった。
緊張していた空気が更に張り詰めている。それが何なのか……そんな悠長な事を考えられる内は、千歌は幸せな人間だったのだろう。ディアボロは続ける。

「繧??縺?剱繧薙□、縲√〒繧らカ壹¢繧九@縺九↑縺?↑縺薙」

一つ一つの音が紡がれる度、ざわざわと何かの騒めく音がした。得体の知れない感覚が爪先から千歌を呑み込んで行く。

「縺薙l縺ァ縺翫@縺セ縺??√○縺?d縺!」

最後の言葉は、聞き終わる前に千歌の意識が閉ざされていた。
真っ暗な何処かに閉じ込められているような感覚に襲われ、平衡感覚はめちゃくちゃになっている。無防備なまま宇宙に放り出されたような気分だった。意識というものが、硫酸がかかったように溶けていく。
呼吸すら忘れて落ちていく。深い深い闇の中へと落ちていく。いずれ、自分が何者なのかすらわからなくなっていく。
何も聞こえず、何も見えない。全身が常闇の中に一体化しているような―――。

『だ、第十戦!瀧花千歌がダウンした事により、これ以上の続行は不可能!よって勝者はディアボロ・エックスバレットだーッ!』

そんな音が聞こえるような、聞こえないような。全身の感覚がもう既に消えていた。

―――あたしは誰?

疑問が浮かんでは消える。シャボン玉のように儚く消える。
―――少女の意識は遠く、深く深く闇の底へと消えていった。

一回戦終結 剣城/幽香→←運命論者、闘技場を見る。 ヴァレン



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さっき(プロフ) - 15巻作らせて頂きました! (2022年12月7日 14時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
さっき(プロフ) - 更新しました!あとお話がいっぱいになったので、15巻作りますね! (2022年12月7日 14時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
さっき(プロフ) - 更新します! (2022年12月7日 13時) (レス) id: cc7395c068 (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新しました! (2022年12月7日 11時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)
フウ(プロフ) - 更新します (2022年12月7日 11時) (レス) id: b910a0dd1c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サナティ x他10人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/  
作成日時:2022年11月2日 16時

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