【募集企画】東方幻想記録物語 14巻

最年少にして最凶の人間　真央 ページ3

「舞依様に勝ちたいのであれば、依姫様や永琳様、ヘカーティア様…そして霊夢様たちが一斉に襲い掛かってきても、余裕で返り討ちに合わせられるほどには強くなってきてくださいね。そうでなければ……………」

「風見幽香のように、惨敗する羽目になりますよ」

雪月桜子の言葉によって、会場が静まり返る。
その重苦しい静寂は、夢魅埜舞依が化け物である事を示すには充分だった。

―しかし。

その空気をもろともせず、東方の事を考えていた少女が一人。
彼女は進行役が何か言うより前に階段を下りた。
静寂を破った彼女に、一斉に視線が送られる。

「…我儘な最強クラスさんの特別プログラムは終わったね？…なら…」

彼女は―鬼灯真央は、編集で出したマイク越しに叫んだ。

「いいかい、よく聞きなお前ら！」

突然の声に、会場全体が揺らいだ。
しかし、その揺らぎの多くは…静寂を破った人間への、面白いものを見るようなものだった。

「第9戦までが前座だぁ？馬鹿言ってんじゃないよ。いいか…」

真央は一幕置くと、より一層大きな声で言った。

「今…8戦目からが本番だよっ！」

真央はくるっと振り返り、観客の方を向いた。

「幻想郷の住民よ、刮目せよ！嫌われ者のしがない外来人が、人気者の半人半魔を倒す瞬間を！」

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