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ゆっくりと離れていく優しいキス。
仲直りできた事にほっと胸を撫で下ろす。
それにしても夏油さん、捨てられるのが自分かと思ってただなんて、そんなことあるわけないのに。
私がどれだけ貴方でいっぱいか
ちゃんと伝わって欲しい。
『明日も仕事だ。そろそろ寝ようか』
「そう、ですね」
夏油さんと私の部屋のドアは
廊下を挟んで向かい合わせ。
そこへ向かいながら
「今日も添い寝してって言ったら迷惑ですか?」
歩きながらその背中に呟いた
「夏油さんの匂い、なんか安心しちゃって。温かくて」
ドアの前
立ち止まった夏油さんが振り返る
『A、一緒に寝てもいいけど
私が言ったこと覚えてる?』
“病人に手を出すほど‥‥__“
「ぁ‥‥」
それって、どういう意味かわかってる?と
言いたげな視線
風邪は治った。
私はもう、病人じゃない
『きみが次もし、このドアを越えてきたら
私はもう我慢しない』
「ッッ、」
全身がザワザワ波打つ。
ドクンドクンと煩い心臓は掴まれたように痛む
何も言えない私に
優しく頭を撫でた夏油さんはドアに手をかけた
『まぁそういう事だから。大人の男に気安くそんな事言ったらダメ「ちゃんとわかってます、から‥」』
彼の手にそっと触れる。
(私の為にそんな事言ってるんだったとしたら)
漆黒の揺れる瞳を見つめ返した。
その瞬間、グイッと腕を引かれ
私の体はドアの内側に吸い込まれた___
トン、と背にあたる彼の部屋の扉。
もう逃さないと私を壁に追いやる
夏油さんの二本の腕の檻の中、
彼をじっと見つめ返せば妖しく細まる瞳。
『病み上がりだから忠告してあげたのに‥』
飼い主を煽るなんて躾が必要だね、と耳元にフーっと息を吹きかけられる。たったそれだけで肩を揺らしてしまう。
『あんまり可愛い反応されると
手加減出来ないんだけど』
「ぅ、慣れてないもので‥どうか」
『ふふ、優しくする』
おいで、と広げられたそこにゆっくり身体を寄せるとふわりと浮遊感。
「やっ、これは恥ずかしいですっ」
『これからもっと恥ずかしい事するのに?』
「ッッ?!//」
余裕たっぷりに見おろされて
既にキャパオーバー‥
少しでも落ち着きたくて大きく息を吸ったら
彼の匂いで肺が一杯になって
余計に心臓が暴れだした。
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ココナッツ(プロフ) - すみっことかげさん» お返事ありがとうございます‼︎たぶん確実に好み一緒かもです⁈♡今絶賛読んでるところです笑全て読み終えたらまた感想書かせてください〜(名前ナツメ→ココナッツになりました💦) (2022年10月9日 1時) (レス) id: 174b925d9e (このIDを非表示/違反報告)
すみっことかげ(プロフ) - ナツメさん» ナツメさんコメントありがとうございます!自分のヘキのど真ん中しか晒してない作品を好きと言ってもらえてメチャクチャ嬉しいです♡たぶん好みが合うのかしら…だとしたら他の作品もお口に合うかもしれません♡そちらでも待ってますね♡(厚かましい) (2022年10月7日 18時) (レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
ナツメ - 初めまして!主様の作品(夏油サン)一気読みしてしまいました…最高です!夢主ちゃんがうらやm…コホン。とにかくとっても最高です!主様の作品が私の好きの真ん中を思いっきり貫いてます笑これから他の作品も読んでいきたいと思います!応援してます! (2022年10月7日 14時) (レス) @page49 id: 160792ee1b (このIDを非表示/違反報告)
すみっことかげ(プロフ) - マリオットさん» マリオットさんこんにちは!ヘキ刺さりましたかそーですか♡友達申請はログインだけ?よくわからなくてスミマセン!私も呪を中心に書いてます!他の作品もヘキに刺さるといいなぁ…お暇なとき、お待ちしてますね♡ (2022年9月24日 14時) (レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
マリオット - 面白すぎて一気みしました!!ヘキに刺さったすね〜!!あっ!コソいらん情報ですけど呪術の小説書いてるんです!友達申請したいですが、、、、、、ログイン出来ないんです😭😭名前だけでも覚えていてくれたらありがたいです!!🙇 (2022年9月24日 14時) (レス) @page49 id: 4a1e7dbbbb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すみっことかげ | 作成日時:2021年10月14日 7時