続 》彼女もペットじゃないって知ってます？【夏油傑】[完]

13・一方通行 ページ26

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お風呂上がり、
おろしたてのモコモコを身に纏い、いざ！



「お先でしたぁ」

『はーい』



‥あ、あれ？反応薄くない？


もうちょっとこう、ドキッ!!とか
つい目で追っちゃうとか、‥あれ？


悶々と考えていると私を呼ぶ声。



『ドライヤーするよー』

「あ、はぁい」



ソファに腰掛ける夏油さんの前に座り、髪を解いた。
あの日以来時間がある時はこうしてもらっていて


この時間好きだなぁと思っている自分がいる。



温かい風に目を閉じる。
夏油さんの大きな手が頭を覆う感覚が気持ちよくて。


カチッとスイッチを切った夏油さん。



『あれ？髪の毛‥』

「あ、今日美容院行ってトリートメントしてもらったんです」

『どおりでツヤツヤだ』



えへへーと思わず笑みが溢れた。
気づいてもらえたのが嬉しいな。


よし、この調子っ！

勢いよく立ち上がった。



「ありがとうございました。
明日も早いのでそろそろ寝ます!!」

『えっ？』



夏油さんにちゃんと求めてもらえるような素敵な女性になれるように、私頑張るんだから！


夜ふかしはお肌の敵だってね。


振り返り、彼の髪にそっとキスを。


あっけにとられる夏油さんをその場に残し
私は早々に部屋に戻った。



「パックしよ〜っと」




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翌朝も５時にセットしたアラームで起床。
ねっ‥む


はっ!!いかんいかん、夏油さんが起きる前に顔洗ってメイクしなきゃ、とベッドから這い出た。



「おはようございます」

『‥‥お、はよう』



ドアを開けた瞬間ギョッとする彼。
朝食もコーヒーも準備OK。ワイシャツのアイロンがけも済ませた。完璧。



『随分早いね』

「夏油さん、私先に出ますね」

『え？なんで？車で行こうよ』

「ちょっと歩こうと思って‥では会社で！」



A?!と困惑気味の夏油さんには申し訳ないけど理由を説明している時間もないのでカバンをもって家を出た。



‥ちょっと顔丸くなった気がするんだよね。

一緒に食べる食事が美味しすぎてつい食べすぎてたな。






まだ人の少ない街を背筋を伸ばして歩く。

久しぶりの景色に季節の移り変わりを感じた。





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