・ ページ46
.
『それって』
「ごめんなさいッ」
Aはうつむいた
「恵、人前であんまベタベタするの好きじゃないよね、なのに私あんな‥‥。恵が怒るのも仕方ないと思う。けど私写真見るまで知らなくて、その、覚えてなくて」
とにかくごめん、と小さい体を更に小さくしながら謝る彼女
「都合いいって思われても仕方ないけど、もうしないから」
だから許して欲しい、と握った拳が小さく震えていた。
は？えーっと、つまり‥‥
『お前俺が怒ってると思ってたのか』
「怒ってたじゃん」
『怒ってないだろ』
「だって最近相手にしてくれないもん」
もんて‥‥可愛いかよ
俺はただ、Aを大事にしたくて
「じゃあどうして避けてたの」
『お前の為だ』
「はぐらかさないで、答えになってない」
『なってんだよ考えろよ』
わかんないよ、と不安や戸惑いを宿しつつ
僅かに色づき始めた頬にそっと＿＿
「ッ‥！」
『A見てたらすぐこうしたくなる』
ちゅっ、と唇を落とした。
自制心の無さが嫌になる。目を見張り固まる彼女の柔らかいそこを指でつまんだ。
『警戒心、なさ過ぎなんじゃね？』
途端にボッと赤くなる顔
『だから言っただろ』
「ッ‥」
『お前のせいだ』
「う、嘘だぁ」
『嘘じゃねえ、このバカ』
青ざめたり固まったり真っ赤になったり
ほんと忙しいやつだ。
「ほ、本当?!やめてよ」
『なんだよそれ』
「だって不安だったんだもん。でも‥‥‥」
嫌われてなくて良かったぁ
眉を下げ微笑む顔が泣いているように見えて身体の内側がざわざわと波打つ
俺はいつものやつをポケットから取り出して包を開けた
『ほら、やる』
そう言うと、言われるまま口を開ける彼女の口内へピンクの塊をコロンと落とした
『ありがと』
おずおずと俺の腰に腕を回したAは少し遠慮がちに胸元にすり寄ってくる。
久しぶりの柔らかい感触。ふわっと香る石鹸の香りにじわじわと体温が上がっていく。
誤解も解け満足したのか、来たときのどんよりした表情からすっきりした顔つきに変わったAは身体を離そうと
「ありがとう、じゃあ私、帰る＿」
『は？何いってんだ』
「？」
『話、まだ終わってねえんだけど』
言いながら、俺はドアノブに手をかけた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 467人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
すみっことかげ(プロフ) - 椿さん» 続き)ただ占ツクの詳しい事はわからないので(もしかするとﾛｸﾞｲﾝﾕｰｻﾞｰじゃないと見れない、とか)色々試してみてください！そもそもR18なので未成年の方だと見れないようになっているかも知れませんし……。あやふやで申し訳ないです。。 (2022年6月21日 8時) (
レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
すみっことかげ(プロフ) - 椿さん» 椿さんこんにちわ！まずこのページにある[この作者の作品を全表示]をタップします(評価の☆やしおり追加の欄の下辺りにあります)。すると私が作った作品一覧が表示されるので【こんなのしらない�◆�(すけべを集めた短編集です)をタップするとタイトルが出てきます。 (2022年6月21日 8時) (レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
椿 - ♥続きのお知らせのお話しが出てきません。ぜひ読んでみたいのでやり方を伝授していただけますか? (2022年6月20日 0時) (レス) @page47 id: 9779bada15 (このIDを非表示/違反報告)
すみっことかげ(プロフ) - 匿名です！さん» 匿名です！さん、コメントありがとうございます♡あのCMに感化されて出来たのがこの作品です!!不器用なのに頑張る男の子って可愛いなあと思って。ふらぐも執筆中ですので楽しみに待っててくださいね♡ (2022年3月27日 14時) (レス) id: 836ec41816 (このIDを非表示/違反報告)
匿名です！ - バレンタインのところまさかとは思ったけど、想像通り！す○プリですよね？今でも録画残ってる〜w。てかめっちゃよかった！フラグ〜！💕 (2022年3月27日 14時) (レス) @page42 id: f2a8fdc3e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：すみっことかげ
| 作成日時：2022年2月15日 17時
