３１９話 ページ30
「どうか私たち二人から大切な妹を奪わないでくれ」
やな「二人の妹？誰のこと？」
「お前以外に誰が居るんだい？…私の親は既に亡い、兄弟たちは養い先で幸せに暮らしている、さきの両親も既に亡くなった、私たちは帰る家も家族もない、だから妹をくれたやな様に心から感謝していた。やな、生きてくれ」
「やな様を妹と思うなんて罰当たりです、でも、でも私は本当に！」
「お前が居なくなった後の約束事なんか望んじゃいない、今この願いを聞いてはくれないか」
やな姫は目を潤ませて…
やな「私、私は…」
言葉を飲み込み、後ろを向き
やな「参りましょう」
「やな！」
「やな様！」
二人の声を聞かず歩き出すやな姫を見て…
紗綾「表へ出ましょ…我慢してしまうのは何故なの、やなちゃん」
そんな呟きはやな姫には届くわけもなく、外へ出たら…
「やな姫様！今はちっぽけな願いを聞いてる場合じゃねぇだろ！昨日も四人殺された！そっちが先じゃねぇのかよ！昨日殺されたのは俺の親父だ！あれが土地神の祟りだって言うならなんとかしてくれ！あんたやな姫だろ！？」
するとやな姫の足の印が現れ…
「願いを叶えてくれ！アンタ！願いを聞くためにここに居るんだろ！」
やな「…わ、かり」
紗綾「ダメっ！！そんな願い聞いちゃダメっ！！！」
すると落雷が社に落ち、上を見上げると
「鬼だ！」
人達は一斉に逃げ出し…
「やな！」
「やな様！」
現八「お前の願いはなんだ、やな姫」
やな「私の、願い…」
雷鬼の姿でやな姫に問いかける現八に…
紗綾「…強引すぎるわよ」
「やなぁぁ！！」
「返して！やなを返して！！」
やな「たかのぶ兄様、さき…」
現八「お前の願いはなんだ」
やな「私は…私はただの、やなになりたい…私、死にたくないっ」
「やな！」
現八は屋根から飛び降り、やなを地面にそっと置き
「やな！」
やな「兄様っ！さきっ！私っ、死にたくないっ！」
現八「聞こえたか信乃」
信乃「へぇへぇ、聞こえましたよ」
現八はどこかに姿を隠し…
紗綾「大丈夫よやなちゃん」
信乃「お前の願いは叶う、それがお前の中のやなの願いだから」
信乃の腕とやなの足の印が離れていき、やなの体は元に戻り、印は２つ交わり…
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紗綾(プロフ) - ソラさん» いつもありがとうございます(^^)ほんとたまにしか更新しなくてごめんなさいっ！頑張ります！ (2015年9月17日 22時) (
レス) id: df10f9240e (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 次の更新楽しみにしてます！！ (2015年9月17日 22時) (レス) id: 68ffc048dc (このIDを非表示/違反報告)
ソラ(プロフ) - 久しぶりの更新有難いです！！ (2015年6月19日 16時) (レス) id: 68ffc048dc (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 全然大丈夫です！(*`ω´)♭ (2015年1月1日 20時) (レス) id: 68ffc048dc (このIDを非表示/違反報告)
Saya(プロフ) - みおさん» アンケートを取っているので終盤近くなったら締め切ってその人とエンドを向かえようと思ってるので…ご要望に添えずすみません(..) (2015年1月1日 20時) (レス) id: 8156c56118 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さっちゃん | 作成日時：2014年11月30日 21時
