五条悟の妹 ページ4
空耳だと願いながらも、恐る恐る聞いてみた。
『え…もしかして、このスカートがこんなにも短いのは、
お兄ちゃんがオーダーしたから…?』
「え?そうだけど?」
その6文字は私に電撃を走らせた。
当の本人は、当たり前じゃん。とでも言いたげな顔をしている。
この人は、私がここに来るまでに
何回心が折れかけたかなど知る由もないのだろう。
『「そうだけど?」じゃない!此処に来るまで、
周りからの視線がすごく痛かったんだからね!?』
「ふ〜ん」
『聞いてる!?』
「僕のAを見た奴がいるのはよろしくないねぇ〜。
オマエのことを少しでも見た奴1人残らず全員言って??
ソイツの記憶、ちょちょ〜いと消してくるから★ 」
『最強のちょちょ〜いが1番ダメなのご存知…?』
飄々とした態度で話す兄に恐怖を覚える。
冗談なのか本気なのか分からないから余計に怖い。
『ね、ねぇ…替えのスカートとかないの…?』
恥ずかしいんだけど…
お兄ちゃんの服をキュッと掴み、小声で言う。
「…何、タイトスカートぐらいで恥ずかしいの〜?可愛いねっ♡」
ズイッと近づいてきて私の太ももを撫でる変態。
『なっ…殴るよホント…』
「あははっ、Aの顔真っ赤だよ?」
『お兄ちゃんのせいでしょーがッッ…』
「何してんですか、五条先生」
声がする方を見ると、私と同じ高専の制服を着た、
髪の毛がツンツンの男の人がいた。
「あ、恵〜」
誰だろう、お兄ちゃんの知り合い?
ハァ…と溜息をつく恵さん。
『……』
…初対面のはずなのに
どこか懐かしいと感じる…なんでだろう。
「警察に突き出しますよ」
「やだなぁ〜恵!僕ら兄妹だから大丈夫だよ♪」
どこも大丈夫じゃない!!と焦る私に視線を向けた
恵さんがハッとして言う。
「あぁ、この人が五条先生が言ってた妹の…」
『はじめまして、1年の五条Aです。
よろしくお願い致します』
そう言って会釈する。幼い頃から家で何度も教え込まれた堅苦しい挨拶を、つい癖でやってしまった。
恐る恐る顔を上げると、恵さんは何やら驚いた顔をして私を見ていたが、私からサッと目を逸らす。
やっぱり、この世界でこういう礼儀は好かれないよね…
少し落ち込む私に、彼は少し戸惑いながらも挨拶をしてくれた。
「…1年の伏黒恵です。
…あの、失礼かもしれないですけど、
__本当に五条先生の妹ですか?」
「本当に失礼だね恵??」
1310人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「呪術廻戦」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
舞(プロフ) - 更新頑張ってください^_^ 応援してます٩( ᐛ )و (7月8日 15時) (レス) @page33 id: 17ec247796 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 絵がうますぎます! (6月8日 6時) (レス) id: a64b7436ba (このIDを非表示/違反報告)
松野星月(プロフ) - 続き楽しみ!早くみたい (2022年12月30日 12時) (レス) @page37 id: 7e5eb61c5c (このIDを非表示/違反報告)
ひなた(プロフ) - 最後不意打ちでナナミンの「シスコンはクソだ…」にまじで吹いてしまいましたwww笑いを提供してくれてありがとうございます! (2021年12月28日 22時) (レス) @page48 id: dd9bdc737b (このIDを非表示/違反報告)
さや(プロフ) - ariaさん» 笑ってもらえて良かったです!笑笑 (2021年4月7日 22時) (レス) id: 6023f727dd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:saya20071025 | 作成日時:2021年1月21日 20時