ねぇ、どっち…？2 (ページ17)

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テヨンちゃんには

今日は別で食べると伝えて別れた。

二人が消えていった方をまだ見つめるテヒョン。

その横顔はなんだか嬉しそうで。

でもどこかつらそうにも見えた。

「なんでＶサインしたんだよ」

「何でってなんだよ…笑」

まだ同じ方を向いたままのテヒョン。

「何であんなことしたの？」

俺の問いに顔を固まらせたが

表情のコントロールが上手いテヒョンは

すぐに笑顔に戻る。

「…なんのこと？笑」

笑ったまま平気で嘘をつくんだ。

こうやって。

俺は分かってる。

「わざとAちゃんにくっついて、

わざとジョングクを煽ったんだろ？」

「…」

黙ったままだったテヒョンだったけど

「Aちゃんのために」

俺のその言葉に

「…うん」

自分の気持ちをやっと吐いた。

さっきとは表情が変わった。

本当に辛そうで、でもそれでも笑っている。

「…あんな顔されたら…

ほっとけないじゃん…？」

「まぁ…そうだね。

…でもさ…チャンスだったんじゃない？

俺達には。」

そう言うと勢いよくこっちを向いて

ハッとしたような顔したテヒョン。

しかも

「そうだ……たしかに……」

とか言って

いつもならそんなのすぐわかるテヒョンなのに

今日は本当に気づかなかったみたいな顔してる。

「Aのことばっか考えてた…」

ポロっとこぼれるように

テヒョンの口から出たその言葉に

敗北感を感じた。

嫌な敗北感じゃなかった。

俺は自分のことばっかだったのに…

テヒョンの何かが大きく変わった感じがした。

「今日も…飲みに行こっか」

テヒョンの方を抱いてそういうと

「そうしよ～

あぁ、もう俺だめだ…

二人がどうかなってたら死にそう…」

そう言って頭を抱えて座りこんだテヒョン。

今日は俺が支えてあげるか。

「おい～お前らしくないぞ～！

お前ならいけるだろ？

キムテヒョンなんだから。笑」

「ジミナぁ...」

座り込んで頭を抱えるテヒョンが

顔をあげて辛そうに笑った。

俺だって……

親友にそんな顔されたら、

ほっとけないよ。