ねぇ、どっち…？2 (ページ11)

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「A、起きろ～…って

起きてんじゃん…｣

「うん。起きれた」

昨日ことが無かったのかのような

普通っぷりのジョングク。

私はさっき目が覚めて

二度寝しようかと思ったけど、

眠れなかったから諦めた。

私はいつもとは違うみたい。

「準備しろよー」

そう言って消えてったジョングク。

「はーい。」

それだけ返事して携帯に目を移すと

１件の通知。

昨日の夜、テヒョン先輩からメッセージが

来ていたらしく、夜の10時頃だ。

全然気が付かなかった……

『大丈夫…？

ジョングクにおこられなかった？』

心配をかけてしまっていたみたいで、

申し訳なくなって読んですぐに

今気づきました。大丈夫です。

心配しないでください。

と返した。

そのあとすぐに大学に行く支度を初めて

家を出る頃にまた通知が来た。

『相変わらずの文面だね…笑

可愛い笑

はぁ、良かった～。

早くAに会いたい』

私の文はおかしいのだろうか。

あと、2列目と4列目おかしいでしょ…

そう思いながら画面を睨んでいたら

ジョングクが横から覗き込んできた。

「ちょ…！」

慌てて隠したからジョングクが

怪訝そうな顔をした。

「なに…？だれ？」

玄関という狭い場所でジョングクが

徐々に迫ってきて、

あまりの迫力に思わず後ずさる。

すぐに壁にくっついてしまって

おまけに横に手をつかれて

いわゆる壁ドン状態になった。

見上げたジョングクは

少し大人っぽく見えて

胸がドキドキする。

でも、途中でハッとして

「誰でもいいでしょっ…！」

逃げるように腕をくぐると

家を飛び出して走って駅に向かった。

ジョングクを待たず電車に乗りこんで

座って音楽をきく。

好きな音楽を聞いて電車に揺られていたら

段々眠くなってきて、そのまま眠ってしまった。

ピロン…

耳元でなった通知音に反応して

うっすらと目を開けた。

○○駅ーー、

聞覚えのある駅名を聞いて

なんだっけと考える。

…大学だっ…！

降りなきゃっ！！！

急いで降りたら、その直後に閉まった扉。

「ふぅ…セーフ」

ほっとして息を吐いた。

そういえば、通知が来たんだ。

ていうか、それで起きた。

うん。本当にありがたい。

恩人はいったい誰ですか？

画面をみたら

テヒョン先輩

の文字だった。