57 JM ページ7
本当、テヒョンわ……
こんな辛い顔してるのに、
どうやってステージに立つつもりなんだよ……
舞台袖で準備するテヒョンを
近くで見守る。
なんとかリハーサルは終え、
残りは本番。
生放送では無いようだから、
もし何かあっても撮り直せばいいけど……
「行くぞ！」
ナムジュニヒョンに呼ばれて
テヒョンの後にステージに上がった。
……驚いた。
話してた時は口数が少なかったけど、
踊り出したら
いつものかっこいいテヒョンなんだもん。
いや、それよりも少し気だるげな雰囲気が
加わってアンニュイな感じになってて
さすがテヒョンと思った。
体のだるささえも自分のものにしてしまうなんて……
最後の音楽が流れきって
直ぐにテヒョンの元に行って、
ファンに心配をかけないように
いつも通りにもするように心がけて、
ステージから降りた。
裏に入った瞬間、テヒョンが大きく揺れて
その異変にいち早く気が付いて
テヒョンを支えた。
「大丈夫か！？」
辛そうなテヒョン。
「…うん、」
そう答えるけど、絶対大丈夫じゃない。
スタッフの人たちも駆け寄ってきて
テヒョンを背負うと
急いで病院に行くことになった。
僕も行きます！ってそれについて行こうとしたら
ダメだって言われちゃって、
俺がいたらさらに目立つから
家で待機しててって言われた。
心配ながらもテヒョンを見送ってから
宿舎へ向かうバンに乗った。
その中でヒョンたちが
「ヤー、大丈夫だよ、ジミナ」
「テヒョンなら大丈夫だろ、笑」
「心配するな！そんな暗い顔しないで！笑」
「そうだよ、大丈夫だって！」
心配な俺を励ましてくれた。
ヒョンたちだって心配だと思うのに、
気遣ってくれて……
あぁ……、泣きそう……
隣に座るジョングクが背中を摩ってきた。
横を見るとあの可愛い笑顔。
あぁ……、ジョングガ……
まじで、泣きそう……、
こんないいメンバーに出会えて
本当に良かった……
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作者名：しゃー♪ | 作成日時：2019年12月31日 23時
