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「はにゃひてくらはい」
「ふっ、かわい。斗亜は可愛いなぁ」
にこにこしながら、むぎゅむぎゅされるほっぺた
「もぉ！やめて下さい！」
ほっぺた掴んでたAくんの手を払いのける
「え、ごめん……」
「……斗亜なんかに構うより、長尾くんとこ戻ったらええのに」
「え？」
「デレ期なんでしょ？大好きな長尾くんにくっついときたいんでしょ？」
あーもう、可愛げない言葉が止まらへん
「別に構ってほしいなんか思ってへんから」
「……もしかして、斗亜、怒ってる？」
「は？怒ってないですけど」
「今日の約束、やめといた方がいい？」
約束………
あ、このリハ終わったらAくんとこ行く約束してた
「斗亜が嫌ならやめるけど……」
「嫌なんか言うてへんやん！」
貴重なふたりきりになれる時間
嫌なわけがない
「だって、なんか怒ってるみたいやし……怒ってるっていうか、拗ねてる？」
「……もし斗亜が拗ねてたとして、理由分かるんですか？」
「こたろーがなんか言うてたけどなぁ……」
分からへんのかい……
「もういいです。期待してないんで」
「よくないやん。斗亜、やっぱり拗ねてるやん」
「なんでこうなってるか、分からへんくせに」
「それは、ごめん……」
「別に謝ってほしいわけとちゃうくて、斗亜は、」
「Aくーん！振り確認したいー！！」
言いかけたところで、長尾くんがAくんを呼んで
「待って！すぐ行く！ごめん、謙杜呼んでるから行くな？続きは家で話そ？」
当たり前にAくんはそっちへ行ってしまった
「………」
斗亜が拗ねてても長尾くんとこ行くんやん……
不貞腐れた顔で長尾くんの方見たら、べっと舌を出される
「えっ」
もしかして、わざとAくん呼んだん？
うそやん……
「斗亜、長尾くんに嫌われてる……？」
「斗亜が嫌われてるんちゃうくて、Aくんが好かれてるんやろ」
いつの間にか隣に戻って来てたこたちゃん
「ええやん。斗亜は彼氏なんやし。仕事の時くらいメンバーと一緒におらしたりぃや」
「……こたちゃん、うっさ」
「あたりキツっ」
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作者名：Saya | 作成日時：2021年7月4日 0時
