・ ページ37
・
「……った、！」
「え？」
どうしよかと考えとったら、リビング入った瞬間、Aくんが屈み込んだ
「痛い………」
ほっぺた抑えて辛そうな声出してる
「Aくん、大丈夫？ごめん、ほんまにごめん！」
慌てて駆け寄ってAくんの体を支えた
「水淹れてくるから薬飲も？とりあえずソファ行こ」
「風雅、」
「帰らんからな。俺が調子乗ったせいでそんな痛くなったんやろ？責任はとる」
「責任って、」
「今日と明日はAくんのやらなあかんこと全部俺がやる。家事とか色々。だから、Aくんはゆっくり休んで」
ソファに座らせて頭撫でたら、なんか不安そうな顔される
「家事……出来るん？」
「やる。水淹れて来るわ。薬、鞄にある？」
「う、うん」
キッチン行って水用意して、鞄の中から薬を出してAくんに渡したら、小さく「……ありがとう」って言われた
「すぐ効いたらええけど……大丈夫？」
隣に座って顔を覗き込んだら、さっきよりほっぺたが腫れて来てて可哀想やった
「休み明けまでずっとそばにおるから、今度こそいっぱい甘やかす」
「……風雅、嘘つきやん」
「嘘ちゃうよ、約束……」
肩を引き寄せて、頭と頭くっつけた
「最初から、こうしてほしかった……」
「ん、ごめんな……」
「……俺も嘘つきや」
「え、なんで？」
「大嫌いって……あれ、嘘やもん……」
「さっきのやつ？嘘なん知っとるよ。だってAくん、俺のこと大好きやもんな？」
「……生意気」
「でも、合ってるやろ？」
「……風雅、」
「なん？」
「抜いたとこ治ったらさ、」
恥ずかしそうに小さく言われたけど、しっかりと届いた言葉
“さっきの続き、して……？”
今すぐしたい衝動に駆られたけど、心の中で深呼吸した
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 127人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「なにわ男子」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Saya | 作成日時：2021年7月4日 0時
