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「西村って、髪乾かすんうまいね。美容師さんみたい」
「そお？なんか嬉しいです」
「すごい、気持ちぃ……」
「あー……うん、」
ほんまに気持ち良さそうに言われるから、なんやろ、なんかちょっとね、
「はい、おしまい」
深澤くんから定期的に送られてくるらしいシャンプーを使ってるAくんの髪はさらさら
スキンケアは渡辺くん、ヘアケアは深澤くん
このおふたりのチョイスした商品でAくんのお肌と髪は出来上がっている
昔からそうらしいから、口出しはせんけどね
「ありがとー」
「あ、ちょっと待って」
「ん？」
そっと後ろ髪を左に搔き分ける
「え、なにっ」
「ホクロ、あるなって」
「どこ？」
「………ここ、」
右の首筋の裏にみつけたホクロにキスしたら、ぴくっとAくんの体が反応した
「西村っ！」
「ええやん、なんかしたくなっちゃったんやもん」
ぎゅっと後ろから抱きしめて、首筋に顔埋めたら
「油断も隙もないな」
って、呆れたように言われ、回してた腕を解かれる
「………聞いてもええですか？」
「なにを？」
「Aくんって、ムラムラしたりせんの？」
「はぁっ？」
びっくしたんか勢いよく振り向かれた
「素朴な疑問。ないんかなぁって」
「……あほか」
あ、今度は呆れた目や
「女の子って、どうなん？男はちょっとしたことでしたりするけど」
「知らん」
「えーっ、知らん訳ないやん！」
「……一般論の話するなら、そりゃするんじゃない？としか言われへん」
「一般論、」
「周りみんな女やと、たまに聞くことはあるから」
「女の子同士でそういうこと話すんや」
「女子高やから余計じゃない？まぁ、そこまで俺は深く聞かへんけど」
「ふぅん……やっぱりあるよなぁ」
「そんなん知ってどうするん」
「どんな時にするんか知れたら、勉強なるなぁって思ったから」
情報収集は大事やもんね
「そんなことより、もっと勉強せなあかんことあるやろ。ただでさえおバカやのに」
確かにそれはそうやけど……
「だってさぁ、どういう時にするか分かったら、すぐしてあげれるやん？」
「なにを？って聞くん嫌やな」
「なんでよ、聞いてくださいよ」
「頭ん中そんなことしか考えてないん？」
「年頃なんで」
否定はせん
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作者名：Saya | 作成日時：2021年7月4日 0時
