やきもち・Fuga.O ページ1
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「ふぅーん……」
ソファの上、胡座かいて座りながらスマホをいじっていたAくんがなにやら唸った
「どうしたんすか？」
隣に腰掛けスマホを覗く
「……なに見てんねん」
すると、そこに開かれてたんは某SNSの呟き
「風雅のファンの子の呟き。風雅って年下好きなんやぁ。へぇ」
……なにこれ、こわ、
「いいやん、いいやん。ライブ中に16歳以下の子に手ぇ挙げさせて、年下彼女やぁって喜んでるんとかさぁ。可愛いやんかぁ」
スマホからちらっとAくんに視線を移すと、にこにこ笑ってて、尚の事怖い
「俺もしよかな？19歳以上の人に手ぇ挙げてもらって、年上彼氏」
「あかん」
「なんでよ」
「……嫌やん。普通に」
俯きながらこう言うと、顔を覗き込まれる
「勝手やなぁ」
「……しゃあないやろ。嫌なんやから」
「やきもちですか？」
「そっちこそ」
「まぁ、どんなに頑張ってもなられへんからね。風雅の年下には……」
否定されると思ったのに、ちょっと寂しそうに
言われて、なんやろこれ
胸ん中、あったかなる感じ
「そんなん、俺やってそうやん。年上にはなられへん」
「別に年上好みなんて言ってないやん。風雅は好きなんやろ？年下の子」
「俺が好きなんはAくんやで」
「え、」
「年齢なんか、ほんまに好きになったら関係ないやろ」
そう言い放てば、みるみる顔が赤くなる先輩
「あんまめんどくさいこと言うてたら、俺がどんだけAくんを好きか、丁寧に教えなあかんくなるけど、」
じっとみつめて体を寄せる
「どうする？」
小首を傾げたら、Aくんの手からスマホが落ちた
「けっ、健全な男女交際中やから！！」
「なに想像したんか、聞いてもええ？」
「風雅のあほ！！」
真っ赤になりながら身構えるAくんにちょっと笑ったら、クッションで顔を押さえつけられた
あーあ……くそ可愛いな、俺の彼女
年下やろうが年上やろうが、俺が好きになったのはまぎれもなくこの人だけや
でも、やきもちやかれるんも悪くないから、ちょくちょく年下好きだしてこかな
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作者名：Saya | 作成日時：2021年7月4日 0時
