約束 ページ7
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6月21日が康二くんの誕生日だということが、頭ん中からすっぽり抜け落ちていた
そのことを俺は今、激しく後悔している
「ほんまにほんまに制服やないとあかんの？」
「あかん！約束したやろ？」
交渉を試みるも見事玉砕
確かにした
誕生日忘れたことを泣きそうなりながら責められて、宥める為に仕方なくした約束
「……なんで制服なん？私服でもええやん」
「特別感がないやろ！」
特別感？なにそれ、いる？
「分かった、絶対制服じゃないとダメなんやね」
「うん。絶対だめ！譲られへん！」
「……康ちゃん、必死か」
俺と康二くんのやりとりを聞いてた大吾が引いてる
こうして交渉は決裂し、仕方なく約束の日を迎えた訳なんやけど
「なぁ、これ、また俺って分かられへんのとちゃう？」
「変わりすぎやて。なんでそんなことなるん？俺、もう女の子怖いわ」
俺と康二くんの約束を聞きつけた丈くんにより、なんでか大吾が派遣されて、今一緒に康二くんを待っている
午前授業の学校終わりに普通に来るつもりやったのに、まーた遊ばれた
なにこれ、なんで俺こんな急に髪伸びてんの？
黒髪ロングのウィッグに、またしても友達から施されたメイク
これ、もう絶対俺やって分からへんやつ
「あ、康ちゃん来た」
「げ、なんで大ちゃんおるん！？」
「危険人物やって認識されてるからちゃう？もうひとりの教育係さんに」
大吾の姿をみつけてびっくりしてる康二くん
なんで丈くんは大吾を派遣したんやろ？
危険人物ってどうゆうこと？
「丈か……。危険人物って、なん、で……」
ちらっとこっちを見た康二くんとばちと目が合う
大吾に夢中すぎてやっとこっち見てもらえたと思ったら、康二くん、固まった
「リクエスト通り、制服で来たで」
「A……？」
「はい。Aです」
ほら、やっぱり分かってもらわれへん
「めっちゃくっちゃ可愛いやん！！結婚しよう！！！」
ぎゅっと手を握られ求婚された
「制服着てる16歳にそれは完全に危険人物やろ。どう考えても」
握られた手を大吾が解いて、康二くんを呆れた目で見る
「なんでよ！16歳はもう結婚出来んねんで！」
「そこちゃうねん！」
あ、これ大吾おってくれて良かったやつや
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Saya(プロフ) - むったんさん» コメントありがとうございます！ずっと更新していないのに読んで頂けてすごく嬉しいです。今書いている作品が落ち着いたら、こちらもまた更新していきますね！ (2022年2月4日 21時) (
レス) id: 55ea4d6074 (このIDを非表示/違反報告)
むったん(プロフ) - 面白かったです！続きが気になります(^^)更新待ってます！ (2022年2月3日 21時) (レス) @page23 id: 50add05be1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Saya | 作成日時：2021年6月28日 22時
