関西Jr.になりました (ページ38)

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「えっとな、これくれた奴男かって聞かれたから、男友達やでって答えてん」

「うん、うん」

「そしたら、そいつ重たいなって言われたんよ」

「ん？」

俺の話に頷いてた康二くんが首を傾げた

「な？意味分からへんやろ？」

「うーん、あれ？男友達がリングくれたから重たいんか？」

「なんで？」

「え、まぁ、あんまあげんのとちゃう？男が女の子にリングって。付き合ってるとかなら分かるけどさ」

「樹は魔除けやって言うてたけど」

「魔除け？」

「調べたら、右手につけるピンキーリングには厄除けの意味があんねんて」

「へぇ、そうなんや。知らんかったわ」

「な、俺も初めて知った」

「て、ことは着ける指って指定されたん？」

「うん、右に着けてって言われたんよ」

「ふぅん………」

「なんかおかしい？」

「おかしくはないけど、ちょっと俺にはなんで誠也が重たい言うたんかは分からんなぁ」

「そっか、ただ末澤がおかしいだけかもな」

「誠也の扱い悪ない？」

結局、末澤に言われた意味は分からんまんまやけど、まぁ、いいか
分からんこと気にしてても仕方ないしな
そう割り切って、この日は仕事に集中した

「誠也、お前なんでAのピンキーリング、重たい言うたん？」

「あいつ、男友達に貰った言うてたけど、それって絶対この前来とった人やろ？」

「あー、来とったらしいなぁ、田中くん」

「だから、重たい言うてん」

「え？」

「康二も知らんねや。男が女にピンキーリングあげる意味。しかも右手」

「え、なになに？」

「変わらぬ愛」

「え、」

「今までもこれからも、ずっと愛してるって意味や」

「うわぁ、」

「な？重たいやろ？」

「A、魔除けやいうて着けてたで」

「あほやん」

「まじかぁ……やっぱそうなんやぁ……」

「康二、あんなええ男にも靡かへん女は苦労すんで」

「え、」

「引ける内に引いとかな。お互いな」

「は？えぇっ！？」

何やら康二くんと末澤が話してたみたいやけど、これもまた俺のあずかり知らんとこの話である