好きって、言うため。

　elementary（ 2 ）. 02　 ページ19

◎







　




　 「 で 何て言われたの？ 」








　 誰かに誰かが告白される、

　 小5はこういう系統の話が大好きです。



　 わくわく。








　 勝「 廊下に呼び出されて、好きって言われて、」




　 「 うんうん 」




　 勝「 ...終わり。」




　 「 終わり！？ 」








　 午後3時の住宅街に、私の声が響く。








　 勝「 うるさいな 」




　 「 ええ〜 つまんない！ 」




　 勝「 それ以外 何も言われなかったし。」




　 「 付き合ってくださいとかは？ 」




　 勝「 ない。」








　 みんな貪欲だなあ〜



　 しょりくんがこうやって相手がいないのは

　 きっと今しかないよ？ いいの？



　 なかなかハルちゃんとくっつかないしなぁ...

　 ( この時からすでに勘違いしてました。)








　 「 ハルちゃんとは最近どう？ 」




　 勝「 どうって？ 」




　 「 進展あった？ 同じクラスでしょ？ 」




　 勝「 特に何も 」




　 「 ええ！ 」








　 お母さんいわく、最近 草食系男子という

　 恋愛に消極的な男の子が増えてるらしいです。



　 もっとガンガンいこうよ草食系男子〜








　 「 それでいいのかしょりくん！ 」




　 勝「 何、いきなり。」




　 「 いつ相手ができるかわかんないんだから！ 」




　 勝「 何の話？ 」




　 「 ファイト！ 」








　 必死にガッツポーズで応援する私を

　 何言ってんのこいつ みたいな顔で見るしょりくん。








　 「 ほら、病気以外のもらえるもんはもらっとけって言うじゃない。」








　 告白してくれる子がいるなら、

　 今のうちにもらっとけっていう私の考えです。








　 勝「 ...Aってそういうのどっから聞いてくんの？ 」




　 「 お母さんとかテレビとかマンガとか。」








　 私を見て 大丈夫かこいつ みたいな顔は変わらず。







　


　

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