☆１７ ページ17
その沈黙を破ったのは、俺の盛大な笑い声。
「くく…ふははは！いや、何。くく…まさか女子高生に心配されちゃうとか！」
顔の前で手を振って「ないない。流石に無理だわ」と何かを誤魔化す様に笑ってみた。
さっきちょっとドキッとしたのは否定しないよ？
でもそれは、飽くまでも彼女がAに似てるからであって。
じゃあ彼女にもし迫られて、理性を抑えきれるか…と言われれば、少々怪しい気もするけど。
でもそこはね、ほら。似てるけど、Aじゃないし。
「ふくくく…間に合ってるから。大丈夫。あー、冗談面白かった。」
「…冗談じゃないのに。」
「え？」
笑ってる俺の前で俯いた彼女が、何か言葉を落とした気がして聞き直すと、「何でもない」と俺を見て首を振る。
「間に合ってるって、誰か他にいるの？」
お？何、どうした？急にタメ口？
「え？んーそんなんじゃなくて。別に、そういうのいらないってか、俺だけイイコト出来ないでしょ？うちの奥さんに申し訳ない。」
「申し訳ないからしないの？」
「…どうだろ。そうなのかな。そうかもね…だって、奥さんの時間を止めちゃったの、オレなんで。」
乾いた笑いを吐き出すと、静まり返ったリビングにやけに響いた。
それにしても俺も何ペラペラと喋ってんだか…。それに加えて彼女も、「え？どういう事？」とか聞いてこないんだな…。
「もしかしてだけど、雅紀に何か聞いた？」
「………。あなたは悪くない。奥さんだって…きっとそう思ってる。」
そんな真っ直ぐな目で俺を見るなよ。
「何聞いたかわかんないけどさ。これは俺の問題だから。」
ガタっと音を立てて椅子から立ち上がると、彼女の横を通り過ぎながら、「ガキんちょは、早く寝ろよ？」って、いい大人ぶってリビングを出た。
あの顔で「悪くない」とか言わないで欲しいよ。
一瞬でも自分が許された気分になっちゃったじゃんよ。
俺は許されちゃダメなんだからさ。
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リュリュ(プロフ) - asamiさん» asamiさん☆こちらでもあちらでもありがとうございます！長い時間かけたにも関わらず、最後を見届けてもらえて嬉しいです！またいつか…☆本当にありがとうございました！ (2019年1月23日 21時) (
レス) id: 533f88702c (このIDを非表示/違反報告)
asami(プロフ) - お久しぶりです！待ってましたよ(^^)ありがとうございます！リュリュさんのお話大好きだから、これでおしまいだなんて寂しいです。。でも…また会えますよね？(^^)素敵なお話をありがとうございます！ (2019年1月23日 19時) (レス) id: d53227b1bf (このIDを非表示/違反報告)
リュリュ(プロフ) - うふさん» うふさん☆お返事遅くなりました。きゃー！涙雪！ありがとうございます。待っていてくださって嬉しいです。うふさんのコメントが優しさで溢れてて感激です。どうぞ最後までよろしくお願いします☆ (2018年5月30日 23時) (レス) id: 533f88702c (このIDを非表示/違反報告)
うふ(プロフ) - リュリュさんおかえりなさい！お休みされてる間も私の大好きな涙雪を何度も読んでは、リュリュさんのことお待ちしていました(^-^)優しさが溢れるようなリュリュさんの作品が大好きです。このお話も楽しみにしています！ (2018年5月29日 21時) (レス) id: 70c23ef30e (このIDを非表示/違反報告)
リュリュ(プロフ) - はるさん» はるさん☆読んで頂けるだけで嬉しいのに、コメントまで…。いつもありがとうございます(*^^*)またお会いできて嬉しいです。最後までよろしくお願いします！ (2018年5月28日 13時) (レス) id: 533f88702c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リュリュ
| 作成日時：2016年12月30日 0時
